「チップの相場って、だいたいどれくらい?」
「チップをスマートに渡したくても、渡すタイミングがわからない!」
「来週シンガポールに行くけど、シンガポールではチップは必要?」
はじめて海外旅行をした時、チップの習慣に戸惑った経験はありませんか?
または、これから海外旅行に行こうと思っている人の中にも、チップに関する素朴な疑問や不安がある人も、多いのではないでしょうか?
それもそのはず。チップは日本にはない習慣なので、戸惑うことや迷うこともたくさんありますよね。
でも大丈夫です!
この記事を読めば、チップに慣れていない方でも、チップの相場や、チップの計算方法、チップの支払い方法などのチップの基礎知識を、わかりやすい一覧表とともに説明しますので、安心して旅行の準備をすることができます。
前もってチップの相場やマナーを頭に入れておけば、旅先でも戸惑うことなく、スマートにチップの支払いができますよ♪
目次
海外でチップを支払う理由
そもそも「海外では、どうしてチップを払わなくちゃいけないの?」と疑問に思いますよね。
海外でチップを支払うのは、次の3つの理由があるからです。
- 料金にサービス料が含まれていない
- 従業員の貴重な収入源
- 受けたサービスに対しての感謝・心づけ
チップを支払うべき理由がわかれば、納得して気持ちよく支払うことができますし、安心して旅行を続けられるのではないでしょうか?
それではひとつずつ説明していきますね!
料金にサービス料が含まれていない
日本の場合、レストランの食事代やホテルの宿泊費には、すでにサービス料が含まれているので、チップは不要です。
でも海外では、サービス料が食事代や宿泊費に含まれていない場合「受けたサービスの対価として」、チップを支払う必要があるのです。
従業員の貴重な収入源
チップが必要なホテルやレストランでは、そこで働く従業員のお給料は「チップがもらえることを前提に」低く設定されていることが普通です。
つまりチップは彼らの貴重な収入源なので、もしチップをもらえないとなると、生活は成り立たなくなってしまいます。なので妥当な額のチップをきちんと支払うことは、その国の文化を尊重していることにもなります。
受けたサービスに対しての感謝と心づけ
受けたサービスに対して、感謝の気持ちをあらわす時にも、チップを渡す場合があります。たとえばホテルのコンシェルジェに何か特別なリクエストをして、期待していた以上のサービスを受けた時、お礼の意味も込めてチップを渡すことがあります。
海外に行って、その国の文化を理解し受け入れることは、国際人として必要なマナーの1つですよね♪
海外でチップが必要な国・必要でない国
世界には、チップが必要な国と必要でない国があります。
日本はチップ文化がない国ですが、統計から見ると、世界では『チップが必要な国の方がはるかに多い』ようです。
これから海外旅行に行かれる人は、自分が訪れる国はチップが必要かどうか、次に挙げるリストを参考にして、前もってチェックしてみてくださいね。
チップが必要な国
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チップが不要な国
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海外旅行で、チップが必要な場面・相場・渡すタイミング
実際に「チップが必要な場面・相場・渡すタイミング」を、わかりやすく一覧表にしてみました。
旅先で、きっと遭遇するであろう場面を想定して、リストアップしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
場面 | お仕事 | サービス内容 | チップ相場 | 渡すタイミング |
---|---|---|---|---|
タクシー | ドライバー | 荷物の積み下ろし | 1ドル | 降りるときに手渡し |
タクシー代 | 10〜15% | 降りるときに手渡し | ||
ホテル | ドアマン | 接客対応 | 1〜2ドル | 接客後に手渡し |
ポーター | 荷物運び | 荷物1つに付き1ドル | 運んだ後に手渡し | |
ルームキーパー | 部屋の清掃・ベッドメイキング | 1日につき1〜2ドル | 毎朝、枕元やサイドテーブルの上に置く | |
コンシェルジュ | 接客対応 | 2ドル〜 | 接客後に手渡し |
場面 | お仕事 | サービス内容 | チップ相場 | 渡すタイミング |
---|---|---|---|---|
レストラン | サーバー(スタッフ) | サービス全般 | 15〜20% ※高級店の場合は、20%が目安 | 支払い時に手渡し、またはカード払いの合計にチップ分を加算する |
バー | バーテンダー | サービス全般 | 1杯につき1〜5ドル | 接客後に手渡し |
オプショナルツアー | ツアーガイド | ガイド代 | 5〜15ドル | ツアー後に手渡し |
ヘア・エステサロン | スタイリスト・エステティシャン | 接客対応 | 15〜20% | 施術後に手渡し |
ネイルサロン | ネイリスト | 接客対応 | 15〜20% | 施術後に手渡し |
それぞれの場面で、チップのおおよその相場や渡すタイミングを、理解できたでしょうか?
では次に「チップを簡単に計算する方法」を、わかりやすく紹介していきますね♪
チップの簡単な計算方法
さきほどの一覧表リストの中に、チップの相場として、10〜15%、15~20%がありますが・・・
「計算はどうも苦手・・・」
「チップをもっと簡単に計算できたらラクになるのに・・・」
と思う人も、たくさんいるのではないでしょうか?
大丈夫です!安心してください(^^)
そんな人にぜひお伝えしたい、ごく簡単にチップを計算できる方法があるんです。この章では、その計算方法をお伝えしますね♪
いちばん簡単で手っ取り早い方法は、スマホに入っている電卓を使って計算する方法です!
- チップが10%の場合 ⇒ 合計金額 × 1.1
- チップが15%の場合 ⇒ 合計金額 × 1.15
- チップが20%の場合 ⇒ 合計金額 × 1.2
たとえばレストランで食事をして総額$38だった場合、「チップを15%で計算」すると、$38 x 1.15=$43.7となります。 こちらは、チップを含めた合計金額です。
端数の$0.7は切り上げて、チップ込みで総額$44払えばOKです。
いかかでしょうか、電卓があれば難しくないですよね?(^^)
チップの支払い方法
チップの支払い方法は、以下のの3種類の方法があります。
- 現金
- クレジットカード
- 支払いのみクレジットカードで、チップは現金
「現金は持って歩くと危ないので、なるべくお金はクレジットカードで支払いたい。」という人もたくさんいます。
中には、「支払いはすべてカードで、でもチップだけ現金で!」という人もいます。なんだか旅慣れている感があってカッコいいですね♪
これから、それぞれのケースでの、実際の支払い方を説明していきます。
現金で支払う場合
現金で支払う場合は、合計金額にチップをプラスして支払いましょう。
お財布の中に大きな紙幣しかない場合は、いったん支払いを済ませた後、お釣りをもらった後でチップを払っても大丈夫ですよ(^^)
カードで支払う場合
カードで支払う場合は、受け取ったレシートのTIP(チップ)欄にチップ額を記入して、チップを入れた合計額Total(トータル)を記入します。そして最後にサインをして完了です!
支払いをカード・チップのみ現金で支払う場合
「合計の支払いはカード」で「チップのみ現金」の場合は、受け取ったレシートのTIP(チップ)欄に「0(ゼロ)」または「Cash(キャッシュ)」を記入します。
そしてサインして完了。その後にチップのみ現金で支払いましょう。
チップを支払う際に気をつけるべきマナー
ここまでで、チップを渡す場面・相場・タイミングの他に、チップの計算方法、具体的な支払い方について説明してきました。
ここからは「チップを支払う時に気をつけたいマナーとポイント」について、お伝えしたいと思います。
旅行先で、「あのひと海外旅行初心者かな?」なんて思われないためにも、ぜひ注意して読んでみてくださいね♪
小銭ではなく「紙幣」で払う
チップを支払う時は、必ず「紙幣」で支払いましょう。
もし小銭ジャラジャラで支払うなら、海外でその行為は「侮辱」と映る場合もあり、失礼にあたるからです。
なのでお買い物やレストランで、食事をした後にお釣りをもらったら、いつも少額の紙幣を別に、チップ用に取り分けておくことをオススメします!(マネークリップなどを使ってまとめておくのもオススメ)
そうすれば、いざチップが必要になった時に、サッとスマートに渡すことができますよね♪
高級店ではやや多めに払う
ハイクラスなホテルに泊まった場合や、高級レストランで食事をした時などは、そのレベルに見合うようチップは「やや多め」に支払うように心がけましょう。
目安として、20%程度は渡した方が無難と言えます。ハイクラスな場所で働く人たちは、プロ意識もぐんと高く、サービスの質もより良いものを提供してくれます。
こうしたチップ事情を理解して、その場にふさわしい額のチップを渡したいですよね♪
渡し過ぎに注意する
相場より低い額のチップを渡すのはもちろん失礼に当たりますが、渡しすぎにも注意しましょう。
相手がびっくりしますし、やはりその場面にふさわしい相場の金額を支払いましょう。
例外もあるので柔軟に対応する
記事の前半で、チップの相場一覧表リストを載せましたが、もちろんすべてのケースに、それが当てはまるとは限りません。
「どうしても見たかったミュージカルのチケットを、無理を言ってコンシェルジュに頼んで取ってもらった!」
「人気のレストランで、特別に頼んで、サプライズ記念日の演出をしてもらった!」
などなど、特別にリクエストしたりサポートしてもらった場合は、受けたサービスにふさわしい額のチップを支払って、感謝の気持ちをあらわすこともマナーのひとつです♪
海外旅行で、チップが不要な場面とは
チップ文化が広く浸透している国でも、チップがいらない場面もあります。たとえば以下の3つの場合などが、該当します。
- サービス料込みのレシートをもらった時
- ファーストフードを利用した時
- パックツアーを利用した時
1つずつ詳しく見ていきましょう。
レシートにすでにサービス料が含まれている場合
「サービス料込のレシートが来た場合、どうすればいいの?」
こんな不安も、現地で急に出てくるかもしれません。でも大丈夫です!答えは、チップを払う必要はナシでOKです。
チップに慣れていない日本人観光客が多い場所(ハワイ・グアムなど)では、あらかじめメニューやレシートに、チップが含まれている場合があります。その場合はもちろん、チップを支払う必要はないので、払う前によくチェックしてくださいね。間違ってダブルで支払ってしまうことがないように、十分注意しましょう。
ファーストフードやフードコート利用時
ファーストフードやフードコートでも、チップを支払う必要はありません。
なぜなら買ったものを自分で席まで持ってきて、片付けなど、全行程セルフサービスで食事をするからです。
パックツアー利用時
パックツアーには、通常のサービス料金は、すべてツアー料金に含まれているので、こちらもチップを支払う必要はありません。
ただ個人で、なにか特別なお願いをした時などは、少額のチップを渡すといいでしょう。
海外でチップの支払いに困った時の対処法
ここまでで、チップを支払うべきあらゆる場面を想定して、一緒にくわしくご説明してきましたが、それでも「この場合って、いったいどうしたらいいんだろ?」と、チップの支払いに困る瞬間があると思います。
よくあるパターンを2つと、その時の対処法を挙げてみました。
サービスが悪かった時
「サービスが最悪だったので、チップをあげたくない!払わなくても大丈夫かな?」と悩むこともあるかもしれません。そんな時の対処法として、以下の2つの方法があります。
- チップをナシにすることで、こちらの不満を間接的に伝える
- チップはある程度支払い、サービスが悪かった点をきちんと責任者に伝える
どちらがベストかは、その時の状況やサービスの度合いにもよりますので、場面場面に合わせて、変えていってみてくださいね。
いくら払えばよいか悩んだ時
いくらチップを払えばいいのか悩む場面も、海外旅行中に発生するかもしれませんよね?
そんな時の秘策として、だいたい総額の15%を支払えば、とりあえず無難に乗り切ることができるでしょう。
チップは、受けたサービスに対して感謝の気持ちをあらわすものなので、心からの感謝の気持ちとともにチップを渡すなら、お互いにハッピーな気持ちになれます♪
まとめ
この記事では、海外旅行でのチップを支払う場面・相場・タイミングや、支払い方法などについてご説明しました。
海外旅行でのチップを渡す時のポイント・マナーをおさらいしましょう。
- チップを支払う場面・相場・タイミング→ 一覧表リストを参考にしましょう!
- チップは紙幣で支払う
- 高級店では20%、迷った時には15%を目安に支払う
- 例外もあるので、柔軟に対応する
以上の点を、事前にしっかり頭に入れておけば、不安も少しやわらいで、気持ちの余裕を持って旅行を楽しめることでしょう。
楽しく想い出に残る旅行を、ぜひお楽しみ下さい!