『海外でスマホを使う=パケ死』というイメージを持っていませんか?
海外旅行中にスマホでインターネットが使えたら、本当に便利ですよね。見知らぬ海外の土地でもGoogleマップさえあれば、迷うこともありません。
でも・・・「パケ死が怖くて、ネットを使うのはホテルやスタバにいる時だけ。」
「せっかくの海外旅行なのに、高額な通信料の請求が来ないかビクビクして過ごしたくない。」
なんて、悩んでませんか?
その気持わかります!!
そこで今回は、
- 絶対にパケ死したくない!
- スマホの設定があっているのか自信がない・・・
- 海外でお得にインターネットを使いたい!
というあなたのために、海外に行く前に必ず確認したいスマホの設定や、海外でパケ死にビクビクせずにインターネットを使う方法をご紹介していきます!
まずはパケ死で悲惨な目にあったという事例を、少しご紹介します。
目次
海外での『パケ死』事例
海外での『パケ死』とはなにかというと、海外でうっかりパケット通信を使ってしまい、高額な通信費を請求されることです。
払いきれないほどの額ではなくても、予想外の請求にビックリする『パケ死』のパターンもあります。
有名人の海外でのパケ死がニュースになったので、国内でのパケ放題プランが海外では適用されないことを知っている方も多いでしょう。
体操の内村航平選手が、爆発的な人気を集めているスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」を現地でダウンロードし、通信料が50万円になっていたエピソードを披露した。
リオデジャネイロ五輪のためサンパウロ入りした後に、「ポケモンGO」のアプリをダウンロード。現地は未対応だが、知らずに使い続けていた。
データ通信の設定が定額制プランから外れていたのも気づかず、画面上に出現するはずもないポケモンを待ち続けた結果、高額請求に至ってしまったようだ。
参照:日刊スポーツ
この内村選手の50万円でもびっくりですが、SNSで以前話題になったiPhoneユーザーのパケ死事例の請求額は、なんと396万円!(正確には3,959,160円)
通信会社の海外パケ放題のプランを申し込んでいのにもかかわらず、手違いでプランが海外旅行の翌月からの適用になっていたのだとか・・・。
「海外旅行中は、ゲームや動画のダウンロードなんてしないから、自分には関係ない」と思っている方も、安心はできませんよ!
実は私も、フライトで乗務する前に必ずスマホの設定を変えていたのですが、一度だけ忘れてしまい、、、目的地に着陸した瞬間にハンドバッグの中から何通ものメールの着信音が…!
「しまった!」と思い、機内モードをONにしたときには、すでに数千円の通信費が加算されていました(;_;)
自分では使うつもりがなくても、このようなメールの受信や、アプリの自動アップデートなど、思いがけず大量のデータを受信することは十分あり得ます。
ですので海外旅行先でスマホを使う予定がなくても、パケ死防止策をしっかりしておくことが大切です。
海外旅行前に最低限するべき『パケ死』防止策
海外でパケ死してしまう原因のほとんどは、スマホの『データローミング設定』の確認ミスです。
データローミングとはなにか?を簡単に説明すると・・・
データローミングとは、契約している通信会社の電波圏外に行ったとき(海外など)、その通信会社が提携している現地の電波を利用することができる仕組みのことです。
スマホのデータローミング設定をONにしておくと、このサービスを利用することができます。
これだけ聞くと「海外でもスマホが使えるなんて、便利じゃん!」と思いますよね?
ところが、このデータローミングで使用する通信費は、国内で契約しているプランの適用外。
1パケット◯円というように、通信費がどんどん加算されて、高額な請求になることがあります。
最近は、対象国であれば事前申し込みなしでも、1日のパケット通信費の上限が設定されている通信会社が増えているので、短期間の旅行で何十万、何百万という高額請求がくる可能性は低くなりました。
それでも1日3,000円ほどになるので、使うつもりがなかった方には痛い出費ですよね!
パケ死を防止するためには、最低限、データローミングの設定がOFFになっているかどうかの確認をしておきましょう(^^)
データローミングOFFの設定方法
パケ死を防止するためには、データローミングをOFFにしなければならないということがわかったと思います。
データローミングのOFFは、次の手順で設定できます。
Apple製品の場合
iPhone画面
設定をタップします!
モバイル通信
データローミングがOFFになっていれば、そのままでOK。
データローミングがONになっている場合は、そのまま『通信のオプション』をタップします。
モバイル通信
『データローミング』をOFFに切り替えます。(白い状態)
アンドロイドの場合
アンドロイドの場合は、つぎの順番にタップしていくと『データローミング』の設定画面が見つかります。
①設定
↓
②その他の設定
↓
③モバイルネットワーク
↓
④データローミング
機内モードにしておけば、完全にパケ死が防げる
上でご説明したように、データローミングをOFFにしておけば、基本的には現地の通信会社の電波を利用することができなくなって一安心です。
ところが、特定のゲームアプリなどを使う場合など、ごく稀にデータローミングの設定がONに切り替わってしまうことがあります。
つまりデータローミングがONになっているので、スマホが勝手に通信をしている状態ということです・・・
そうなんです!!!
ということは、知らないうちに料金がかかってしまっている可能性があるのです(>_<)
上記は稀なケースではありますが、完全にパケ死を防ぐためには、『モバイルデータ通信』もOFFに切り替える必要があります。
でも、こんな面倒な作業をしなくても、旅行中は機内モードをONにしたままにしておくだけで大丈夫です!
機内モードにしている間は、パケット通信をするために必要な『モバイルデータ通信』の機能が使えない状態になっています。
ですので海外でカメラや時計機能、オフラインで使用できるアプリなどを使っても、パケ死の心配はありません。
機内モードをONにすると、いったんWi-Fi機能もOFFになりますが、手動でONに切り替えれば、Wi-Fi機能のみの通信ができるようになります。設定方法はのちほど詳しく説明しますね(^^)
海外でインターネットを使いたい場合
Googleマップや翻訳アプリ、観光地の情報など、やはりインターネットが使えると海外旅行は圧倒的に楽になりますよね!
海外旅行中にスマホでインターネットを使う方法には、次の4つがあります。
- 無料のWi-Fiスポットを利用する
- 海外パケ放題プランを利用する
- Wi-Fiルーターをレンタルする
- 現地のプリペイドSIMカードを使う
それぞれメリットとデメリットがあるので、
- どれくらいインターネットを使いたいのか
- 滞在期間はどれくらいなのか
- 何人で旅行するのか
という点をふまえて、自分にあった方法を選びましょう。
1.無料のWi-Fiスポットを利用する
利用料金の安さ | ★★★★★ |
移動中の便利さ | ★ |
手続きの簡単さ | ★★★★★ |
Wi-Fi付きのホテルやカフェなどで、無料で提供しているWi-Fiスポットがあれば、スマホで簡単に接続できます。
常にインターネットに接続している状態でなくてもOKという場合は、もっとも安くて手軽な方法です。
ただしインターネットを使いたい時に、必ずWi-Fiスポットがあるとは限りませんので、日本にいるときのように、常にインターネットが使える状況がほしい方には向いていないです!
またWi-Fi無料のホテルも、『ロビーでの利用は無料だけど、客室は有料』という場合がよくあります。予約時によく確認しておきましょう!
- なんといっても無料
- 事前の手続きが不要
<デメリット>
- Wi-Fiスポットが見つからないこともある
- 移動中に使えない
- セキュリティーが不安
無料Wi-Fiに接続する手順
設定画面
設定画面
そうすると、その場所に飛んでいるWi-Fiの一覧が表示されるので、利用したいネットワークを選択。
無料のWi-Fiには、パスワードなしで誰でも利用できるもの(鍵マークなし)や、パスワードをもらって入力しなければならないもの(鍵マークあり)があります。
鍵マークなしのネットワークはセキュリティーが心配なので、ネットバンクなどの利用は避けたほうが安心です。
海外旅行の強い味方になる翻訳アプリのなかには、オフラインでも使えるものもあります。ネット環境がないときに備えて、事前にダウンロードしておくと便利ですよ。
2.海外パケ放題プランを利用する
利用料金の安さ | ★ |
移動中の便利さ | ★★★★★ |
手続きの簡単さ | ★★ |
パケ死が問題になったからなのか、事前申し込み不要で海外パケ放題プランが使える通信会社が増えています。
料金設定は、docomo、au、SoftBankの3社とも同じ2段階設定です。1日の料金の上限は、2,980円。
日本にいるような感覚でパケット通信し放題なのが嬉しいですが、旅行期間中ずっととなると、安くはないですよね。というより高いです・・・
docomoやauには、日本で契約しているプランからパケットを使えるというプランも登場していて、通常の海外パケ放題プランよりお得な価格設定になっています。
ただし、こちらは事前の申し込み、もしくはアプリのダウンロードが必要です。
まれに、通信会社が提携していない会社の電波に接続してしまい、それに気づかず使い続けていたために海外プランが適用されずパケ死してしまったという話も聞きます。
通信会社の海外プランを利用するときは、旅行先の国がプランの対象国に含まれているかどうか、提携している通信会社はどこなのかを事前に確認しておくと安心です。
海外パケホプラン | docomo 海外パケ・ホーダイ | au 海外ダブル定額 | SoftBank 海外パケットし放題 |
---|---|---|---|
料金設定 | 約24.4MBまで 0円〜1,980円/日 約24.4MB以上 2,980円/日 | 約24.4MBまで 0円〜1,980円/日 約24.4MB以上 2,980円/日 | 25MBまで 0円〜1,980円/日 25MB以上 2,980円/日 |
利用方法 | ※事前申し込み不要 データローミングをONに設定 | ※事前申し込み不要 データローミングをONに設定 | ※事前申し込み不要 データローミングをONに設定 |
その他のプラン ※事前申し込みやアプリのダウンロードが必要 | パケットパック海外プラン 980円/日 | 海外データ定額 980円/日 海外データeSIM 5,800円/30日間〜 | アメリカ放題 980円/日 ※事前申込不要 |
- 日本国内と同じ感覚で使える
- 事前申し込みが不要
- 使った分だけの請求
<デメリット>
- 価格が高め
- 長期の旅行だと高額になる
- プランによっては事前申し込みやアプリが必要
3.Wi-Fiルーターをレンタルする
利用料金の安さ | ★★ |
移動中の便利さ | ★★★★ |
手続きの簡単さ | ★★ |
空港に専用カウンターがある会社なら、空港でWi-Fiルーターの受取・返却ができます。
Wi-Fiレンタルの会社や利用する国によって料金はさまざまですが、一般的に通信会社の海外パケ放題のプランより、低めの価格設定です。
複数のデバイスで、同時接続が可能なので、グループで旅行する場合はお得になります。(※USBスティックタイプのルーターは、1台への接続のみ)
もしくは一人で、スマホ・PCなど複数台で接続する場合もいいですね!
ただし使わない日があっても、出発日から帰国日までの日数分のレンタル料が請求されるので、たまにしか使わないという場合は割高になるかもしれません。
参考までに、Wi-Fiルーターのレンタル料を、人気のWi-Fiルーターレンタル会社3社で比較してみました。
通常プラン300MB/日 | フォートラベル | グローバルWiFi | Wi-Ho! |
---|---|---|---|
ハワイ | 200円 | 210円 | 218円 |
グアム | 270円 | 280円 | 222円 |
タイ | 140円 | 150円 | 133円 |
シンガポール | 230円 | 240円 | 222円 |
オーストラリア | 310円 | 320円 | 188円 |
フランス | 180円 | 190円 | 188円 |
ドイツ | 220円 | 230円 | 188円 |
※羽田空港での貸し出し、返却を想定。
- 通信会社の海外パケ放題プランより安い
- 1〜5人でシェアできる
- 接続スピードが比較的早い
<デメリット>
- ルーターの受取・返却の必要がある
- 使わなくても、日数分の料金が請求される
- ルーターの持ち運びや充電が面倒
旅行先の国によって、一番お得なレンタル会社は変わってきますので、いくつかの会社のウェブサイトで対象国の料金を調べて見ましょう!
4.現地のプリペイドSIMカードを使う
利用料金の安さ | ★★★★ |
移動中の便利さ | ★★★★★ |
手続きの簡単さ | ★ |
SIMフリーのスマホに現地のプリペイドSIMカードを入れれば、そのまま海外で使うことができます。
プリペイドSIMを普段から使っている現地の人もいるくらいなので、ほかの方法と比べても割安なのは一目瞭然です!
通常、docomo、au、SoftBankなどの携帯キャリアで、スマホを買うと、このSIMがロックされています(制限されています)。
このSIMロックを解除することで、いろいろな会社のSIMカードを使うことができます(^^)
例えば、よくCMで見かける『楽天モバイル』や『UQモバイル』のSIMカードを使えたり、この後紹介する海外のSIMカードが使えたりします♪
「でも私のスマホはSIMフリーじゃないから、使えないんじゃないの?」
安心してください!
そういうあなたのスマホでも使える可能性が高いです!
docomo、au、SoftBankの3社とも同じで、ご自身の機種購入日から101日目以降であれば、SIMロックを解除できます。(※機種を一括で購入された方は、支払い確認後、すぐにSIMロックが解除できます。)
各会社とも店頭で設定するには、サービス料金がかかりますが、ネットからの設定でしたら、無料で行うことができますよ(^^)
とはいえ、SIMフリーで使えるように設定ができたとしても、海外に旅行先でSIMカードを売っている場所を探したり、さらに英語でそれを購入したりするとなると、けっこうなハードルですよね?(><)
そんなあなたのために、朗報です!
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実は海外のSIMカードは、日本でも購入できます!
アマゾンで販売されている、イギリス大手通信会社『3(Three)』のプリペイドSIMカードを例に取ってみます・・・
イギリスと71ヵ国で使えるSIMカード
- 価格:2,350円(税込)
- データ量:12GB
- 有効期間:30日間
- 無料ローミング対象国:71カ国
これなら海外パケ放題の1日分未満で、1か月たっぷり使えますし、プリペイドなので超過料金が発生しないのも安心です♪
また有効期間が短くてもよければ、もっと安いものもありますよ(^^)
アマゾンでは、ほとんどの国のSIMカードが購入できますので、ぜひチェックしてみてください!
中国に行く方にも、プリペイドSIMカードがおすすめ!
中国では、通信制限でLINEや、InstagramなどのSNSができないと思われている方が多いと思いますが、以下のSIMカードであれば、中国からでもアクセスが可能です。
中国に行かれる方は、購入しておいて間違いないでしょう!日本語説明書も付属で、簡単に設定できます。
日本でSIMカードを購入するときは、対象国とSIMカードのサイズ、手持ちのスマホがSIMフリーであることを必ず確認しましょう!
SIMカードのサイズは、標準SIM、microSIM、nanoSIMの3種類がありますが、トリオSIMといって、どのサイズにも対応しているものも多いです。
スマホの操作になれていない方は、SIMカードを入れ替えたりする作業に戸惑ってしまうかもしれませんが、長期の海外旅行の場合は、かなりの節約になるので試してみる価値ありです!
- 長期滞在する方には、最も経済的
- 追加料金の心配がない
- 現地の電話番号が持てる
<デメリット>
- スマホの扱いになれていないと戸惑う
- SIMカードを購入しなければならない
- カードを変えているときは、電話番号が変わる
海外旅行でパケ死せずに、インターネットを使う方法のまとめ
今回は、海外でパケ死しないためのスマホの設定方法や、海外でお得にインターネットを使う方法をお伝えしました。
- データローミングをOFFに設定すること。
- 携帯キャリアの海外パケ放題を使わない場合は、帰国まで機内モードに設定したままに。
これで、完全にパケ死を防止することができます(^^)
パケ死はしたくないけど、海外でインターネットを使いたいという場合は、次の4つの方法から自分にあったものを選びましょう!
- 無料のWi-Fiスポットを利用する
- 海外パケ放題プランを利用する
- Wi-Fiルーターをレンタルする
- 現地のプリペイドSIMカードを使う
海外旅行先でインターネットを使う・使わないに関わらず、パケ死対策をしっかりして、思わぬ高額請求を防ぎましょう。
私もフライトの乗務で、頻繁にスマホを持って海外に行っていましたが、パケ死が怖くて、しばらくネットなしで我慢していた時期がありました。
同じステイ先にいる同僚との連絡もなかなか取れず、とても不便でした・・・