海外旅行でスマホを使うなら、現地のSIMカードを使うのが一番安い!って聞くけど…
「SIMカードを入れ替えるだけで使えるの?」
「英語が苦手でも、現地のSIMカードは買えるの?」
「日本のスマホでも海外で使えるの?」
などなど、気になることだらけですよね。
実は私もCAの仕事を始めたばかりの頃は、通信費が高額になるのが怖くて、海外では常にスマホを機内モードにしていた慎重派。そのうえ、「SIMカードってなに?」というスマホ音痴でした。
でも実際に、現地のSIMカードに入れ替えてみると、本当に簡単で便利!しかもプリペイドなので、高額請求の心配もなしです。
日本の家族がイギリスに遊びに来るときも、もちろん現地のSIMカードを使用しています。
先日は、60代後半でスマホデビューしたばかりの母も、旅行先の韓国から、現地のSIMカードを使ってLINEメッセージを送ってきました。
「なんとなく難しそう…」という理由だけで、海外旅行中に費用の高いWi-Fiをレンタルしたり、データローミングで高い通信費を払ったりするなんて、もったいないです!
今回は、海外旅行で現地のSIMカードを使うための手順を、詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね(^^)
もちろん文章でも確認できますので、下にスクロールしてください(^^)
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目次
海外旅行で現地SIMカードを使うための準備
海外旅行で現地のSIMカードを使うためには、次の3つを準備しましょう。
- SIMフリーのスマホ
- SIMカード取り出し用ピン
- 海外用のSIMカード
「いきなり難しい用語ばかり…!」と、心配しなくても大丈夫ですよ!
ひとつずつ、わかりやすく説明していきます(^^)
SIMフリーのスマホ
海外のSIMカードを使うために、まず必要なのがSIMフリーのスマホです。
通常、docomoなどの通信キャリアで買ったスマホには、他のキャリアのSIMカードが使えないように制限(SIMロック)がかかっているので、そのままでは海外のSIMカードを使うことができません。
このような制限(SIMロック)がなく、自由にキャリアを選べる状態のスマホを『SIMフリー』といいます。
たとえばアップルストアで買ったiPhoneなどは、もともと通信キャリアの制限がないのでSIMフリーです。
「じゃあ、私のスマホは、docomoで買ったからSIMフリーじゃない(泣)」という方も、まだがっかりするのは早いですよ!
購入後100日以上経過などの条件を満たしていれば、すぐにSIMロックの解除ができるんです。
インターネットから自分で手続きをすれば、3分程度で完了します。しかも無料!
手持ちのスマホのSIMロック解除をする方法については、こちらで詳しく説明しているので、あわせて読んでおきましょう(^^)
SIMカード取り出し用ピン
次に、スマホからSIMカードを取り出すときに必要になるのが、通称『SIMピン』と呼ばれる小さなピンです。
スマホを買ったときに、箱に入っていたのを覚えていますか?
このSIMピンを横にある穴に差し込むと、SIMカードのトレイが出てきます。
でもSIMピンは、小さいので無くしてしまったり、まさか必要になる日がくるなんて知らずに、捨ててしまった方も多いでしょう。(私も捨てちゃいました…)
SIMピンをなくしてしまったときの対処法
SIMピンをなくしても大丈夫です。
次の2つの方法で、SIMカードを取り出すことができます。
- 新たにSIMピンを購入する
- 身の回りのもので代用する
1.新たにSIMピンを購入する
SIMピンは、 Amazonや楽天などのインターネットショップで買うことができます。
おすすめは、SIMカード変換アダプターとSIMピンがセットになったもの。
SIMピンを単体で買うのと値段がほとんど変わらず、安いものなら送料込みで150円(税込)で売られています。
2.身の回りのもので代用する
「ネット通販じゃ海外旅行までに間に合わない!」という場合は、身の回りにあるもので代用をすることもできます。
一番よく使われているのは、書類を挟むのに使うゼムクリップです。曲がっているクリップを伸ばして使います。
そして私がCA時代に使っていたのは、制服のネームバッジについていた安全ピン。持ち運びが便利なので、毎回これを使っていました。
ただし端末を傷つけてしまう恐れがあるので、できれば専用のSIMピンを使いましょう。クリップや安全ピンは、あくまで最終手段ということで!
Androidスマホは、種類によってSIMカードの取り出し方が異なるので、取扱説明書で確認してみましょう。
SIMカードトレイを取り出すときは、スマホの画面側を上にしておきましょう。
SIMカードがトレイから落っこちないので、挿入する向きが確認できますよ(^^)
またSIMカードを入れ替えるときは、スマホの電源は切っておいてくださいね!
海外用のSIMカード
海外旅行中に使うSIMカードは、SIMカードならどれでもいいのか?というと、そうではありません。
「せっかく前もってSIMカードを買ったのに、海外旅行先で使えなかった…」と、がっかりしたくないですよね?
そこで海外旅行用のSIMカードの購入方法や、注意点などについて説明していきます。
海外旅行用SIMカードの購入方法
海外旅行で使うSIMカードを手に入れる方法には、次の2つがあります。
- 海外旅行先で購入する
- 日本国内で購入する
そうなんです!
海外のSIMカードが日本で買えるんです!これなら英語が苦手な方でも安心ですよね(^^)
逆に、現地でSIMカードを購入するメリットもあるので、両方の購入方法やメリット・デメリットを見てみましょう。
1.海外旅行先でSIMカードを購入する
現地のプリペイドSIMカードは、空港や街中の携帯ショップ、コンビニなど、いろいろな所で売られているので、見つけるのはそんなに難しくないでしょう。
空港内の携帯ショップは、街中より多少割高になることもありますが、旅行先が英語圏以外の場合でも英語が通じる、面倒なことを最初に済ませられるというメリットがあります。
また空港内のショップでは、旅行者向けの短期間プランが選べることもあるので、短期滞在なら、空港内の携帯ショップがおすすめです。
イギリスでは必要になったことはありませんが、プリペイドSIMを購入する際に身分証明書の提示や連絡先を聞かれる国もあります。
念のために、パスポートとホテルの住所をひかえておいて、携帯ショップに向かいましょう。
携帯ショップで、SIMカードを買いたいことを英語で伝えるには、
(プリペイドSIMカードを買えますか?)
もしくはシンプルに、
Prepaid SIM card, please?
(プリペイドSIMカードをください。)
で、通じます。
そうすると料金プランを説明してくれるので、希望の料金プランを指差すか、『5GB, please』 などと答えればOKです。
参考までに、イギリスの通信会社Three(スリー)のプリペイド料金プランは、このような感じになっています。
[table “112nbsp” not found /]
かなりの確率で店員さんが『初期設定をしてあげようか?』と聞いてくれるので、
- activate(アクティベート)
- set up(セットアップ)
- setting up(セッティングアップ)
という単語が聞こえたら、迷わず『Yes, please!』 といって、スマホを手渡しましょう!
もし店員さんから聞いてくれなくても、
- Activate, please? (アクティベートしてください。)
- Set up, please?(設定してください。)
とお願いすれば、たいていの場合はその場で、1,2分くらいでやってくれますよ!
もちろん店員さんは、日本がわからないので、スマホの言語設定を英語に変えておくのを忘れずに!
最後に、SIMカードを海外旅行先で購入するメリットとデメリットを押さえておきましょう(^^)
- 選べる料金プランが多い
- 日本で買うより割安なことが多い
- SIMカードの初期設定をしてもらえる
- 現地についてから携帯ショップを探さなければならない
- 飛行機の着陸から、携帯ショップで買うまでは使えない
- 英語に自信がないと勇気がいる
次は、日本国内でSIMカードを購入する方法をみていきましょう!
2.日本国内でSIMカードを購入する
「はじめての海外旅行だし、現地でSIMカードがちゃんと買えるか心配…」という方は、日本であらかじめ買っておきましょう。
とくに中国へ行く方は、中国で購入したSIMカードだと、通信制限があるので、日本で購入することをオススメします!
さきほどご紹介したイギリスのThreeを含め、かなりたくさんの種類のSIMカードがAmazonで売られています。
現地で買うより、少しだけ割高ですが、それでもデータローミングやWiFiルーターのレンタルよりずっとお得です。
日本の通信キャリアや旅行会社などからも、海外用のSIMカードが販売されているので、日本語サポートを受けたい場合は選択肢に入れてみるのもいいでしょう。
ただし500MBで、3,000円〜4,000円ほどと、料金は高めです。海外旅行中の通信費をしっかり節約したい方には向いていないかもしれません。
- 海外旅行先で携帯ショップを探す手間が省ける
- 英語を話す必要がない
- 現地に着いて、すぐスマホが使える
- SIMカードの初期設定を自分でしなければならない
- 現地で買うより、料金プランのチョイスが少ない
- 現地で買うより、多少割高(それでも十分安い)
SIMカードの初期設定の方法や、おすすめのSIMカードについては、またのちほど詳しく説明しますね!
海外旅行用SIMカードを購入するときの注意点
海外SIMカードを買うときには、次の4つのポイントをチェックしましょう。
- SIMカードの種類
- データ量と有効期限
- SIMカードのサイズ
- SIMカードか使える対象国
それでは、1つずつ確認していきます!
1.SIMカードの種類
プリペイドのSIMカードには、データ通信専用のものやデータ通信+通話・SMSがセットになったものがあります。
必要に応じて、SIMカードの種類を選びましょう。
最近はLINEなど、ネット回線での通話ができるので、とくに現地で電話番号が必要ない方は、データ通信のものだけで大丈夫だと思います!
2.データ量と有効期限
プリペイドのデータ通信プランは、500MBくらいから無制限まで、さまざまなチョイスがあります。
ただし購入したデータ量や通話時間には有効期限があるので、あまり大量のデータを購入してもムダになってしまうことも。
普段の使用量や、旅行中でどのような使い方をするのかに合わせて、料金プランを選びましょう!
ちなみに旅行中にデータを使い切ってしまっても、リチャージして同じSIMカードを使い続けられるのですが、オンラインでのチャージには日本のクレジットカード不可なところもあって、意外と面倒です。
あらかじめ予備のプリペイドSIMカードを買っておいて、チャージがなくなったら入れ替える、というのが一番簡単でしょう。
3.SIMカードのサイズ
SIMカードのサイズには、以下の3種類があります。
- 標準SIM
- microSIM
- nanoSIM
標準が一番大きくて、nanoが1番小さいサイズです。ちなみにiPhone5以降の端末は、1番小さな『nanoSIM』です。
SIMカードのサイズが合わないと使えないので、購入前に確認しておきましょう。
ただしサイズが小さすぎた場合は、SIM変換アダプターで簡単にサイズアップすることもできます。
ひとつのSIMカードを3種類の大きさに切り取って使えるタイプ(トリオタイプ)の場合は、どのサイズにも対応できるので、購入時にサイズを気にしなくても大丈夫ですよ(^^)
4.SIMカードが使える対象国
日本であらかじめSIMカードを買う場合は、海外旅行先の国が対象国でないと、使えないので気をつけましょう。
いろいろな国を周遊をする方は、複数国で使えるタイプのSIMカードを選ぶと便利です!
その際、メインの国以外ではローミングを使う形になるので、スマホのデータローミング設定がONになっていることを確認しましょう。
データローミングの設定方法については、『データローミングの設定する方法』に書かれています。記事では、設定をOFFにする手順を説明していますが、現地のSIMカードを使うときは、同じ要領でONに設定します。
使用するスマホと現地の通信キャリアの相性にも注意!
スマホの通信方法(2G、3G、4Gなど)や対応周波数(バンド)と、現地の通信キャリアの相性が悪いと電波をうまく拾ってくれないことがあるので気をつけましょう。
対応周波数は、各通信キャリアや端末の製造元のウェブサイトで確認できますが、面倒ですよね…
下のWebサイトなら、自分の端末のモデルと渡航先の国と通信キャリアを選択するだけで、簡単に相互性のチェックができますよ。
ETOREN:https://jp.etoren.com/pages/phone-network-check
日本製のiPhone(iPhone6以降)であれば、ほぼ世界中で使えるのであまり心配はいりませんが、Androidスマホ、とくにauの端末の場合は日本仕様になっていることがあるので、念のために確認しておきましょう!
SIMカードの初期設定の方法
海外のSIMカードをスマホに入れ替えたら、データ通信ができるように初期設定をしましょう。
現地の携帯ショップで購入する場合は、スタッフさんにお願いできますが、日本で購入したものは自力でしなければなりません。
ただ設定といっても、2,3分でできる簡単な作業なので、心配しないでくださいね(^^)
APNを設定する
また専門用語で頭が痛くなりますよね。
APNとは『Access Point Name(アクセスポイント名)』の略で、これから使用する回線はこれですよ〜!と、スマホに教えてあげる設定がAPN設定です。
基本的に、海外のプリペイドSIMカードには、いろいろな設定方法があるのですが、ほとんどがこのAPNを設定するだけで、インターネットが使えるようになります。
ほぼ全てに日本語説明書が付属していると思いますので、それを見ながら入力するだけです。スマホの操作が苦手な方でもできる作業ですので、安心してくださいね(^^)
APN設定が不要なこともある
そして大手通信キャリアのSIMカードの中には、APN設定が自動的にされるものもあります。
SIMカードを入れ替えたあと、カードの台紙に書かれてあるPIN(暗証番号)を入力しただけで、4Gや3Gに接続できた場合は、APN設定は不要です。
海外旅行におすすめのSIMカード5選
日本でSIMカードを買ってから出発したいと思っても、意外と種類が多くてどれがいいのか迷ってしまいますよね。
そこで国内で買うことのできる、おすすめの海外用SIMカードを5つピックアップしてみました!
実際に使用した人のレビューも参考になりますよ(^^)
AIS SIM2Fly アジア14カ国に対応
有効期限:8日間
データ量:4GB
データ通信専用
タイの最大手キャリアAIS(日本でいうdocomo)が、タイから海外に行く人向けに販売しているプリペイドSIMカード。
日本・韓国・台湾・シンガポール・オーストラリア・インド・ラオス・香港・マレーシア・マカオ・フィリピン・カンボジア・ミャンマー・ネパール利用可能。
※日本でも初期設定が可能ですが、有効期限に注意しましょう。
AIS SIM2Fly 世界70カ国に対応
有効期限:15日間
データ量:4GB
データ通信専用
同じくタイのAISが販売しているプリペイド海外旅行用プリペイドSIMカードですが、こちらは世界70カ国に対応。
ヨーロッパ周遊旅行や、アメリカ・ハワイなどに旅行する方には便利です。
Three3 イギリスを含む42カ国 / 地域に対応
有効期限:90日間
データ量:3GB
データ通信専用
イギリスの大手通信キャリアThreeのプリペイドSIMカード。
イギリスはもちろん、ヨーロッパの主要国、オセアニア、香港、アメリカなどでも使用可能です。私もThreeを利用しています。
ただしイギリス以外の国では3G/2G(イギリスでは4G)、イギリス以外の国で連続して60日以上使うと規制がかかることがある、テザリング不可などのローミングルールがあるので注意しましょう。
チャイナユニコム 中国本土31省と香港に対応
有効期限:8日間
データ量:5GB
データ通信専用
中国本土と香港で使えるプリペイドSIMカードです。中国に行く方には、このSIMカードは必需品といえます!
中国ではネットの規制がかなり厳しいので、現地で購入するSIMカードだと、日本で普段見ているようなサイトは、なかなか見ることができません。
FacebookやInstagram、Twitter、LINE、Googleなどはもちろん使えませんが、このSIMカードは香港を経由するローミングという形をとっているので、規制を受けません。
無制限と買いてありますが、通信データ量の上限は5GBです。
また有効期限の8日間は、24時間で1日ではなく、日付が変わったら1日とカウントされます。たとえば23時にSIMカードをアクティベートすると、1時間で1日とカウントされてしまうので、旅行日数ギリギリの方は気をつけてくださいね!
中国で使えるSIMカードについて詳しく記事にしています。中国へご旅行予定の方は、ぜひご覧ください!
IIjmio(アイアイジェイミオ) 海外トラベルSIM
価格:3,850円(税抜)
有効期限:14日間
データ量:500MB
データ通信専用
日本国内の格安SIM会社IIJmio(アイアイジェイミオ)が販売する海外用のプリペイドSIMカード。
42か国/地域に対応。100MB/1日有効/800円(税抜)から、リチャージが可能。
ただし現地のSIMカードと比べると、データ量もお値段もかなり高いです。どうしても日本語のカスタマーサービスが必要という場合には、検討してみてもいいかもしれませんね。
海外旅行で現地SIMカードを使う方法のまとめ
今回は、海外旅行で現地のSIMカードを使う方法をご紹介しました。
「SIMカードなんて取り出す機会がなかった」という方がほとんどだと思うので、なんだか難しそうに感じるかもしれませんが、慣れてしまえば簡単です。
もう一度、現地のSIMカードを使うための手順をおさらいすると…
- SIMフリーのスマホを準備
- 旅行先の国で使えるかをチェック(最近のiPhoneなら、だいたいOK)
- 滞在国・滞在期間・データ量など、目的にあったSIMカードを購入
- SIMカードを入れ替えて、初期設定をして完了です
初期設定がドキドキですが、ほんの2,3分程度の作業です。
このちょっとした手間で、通信費が大幅に節約できるので、挑戦してみる価値はありますよ!
どうしても自信がない場合は、現地の携帯ショップでSIMカードを購入して、店員さんにお任せしましょう。
最後に、LINEはメールアドレスを登録しておくことをおすすめします(^^)
SIMカードを入れ替えて電話番号が変わっても、同じアカウントが使えるので便利ですよ!
海外のフライト先で、現地のプリペイドSIMカードを使って、通信費をがっつり節約していたイギリス在住の元CA、柴田です。