デジカメ代わりやSNSの発信、Googleマップや翻訳アプリなど、いまはスマホは海外旅行の必須アイテムですよね。
でも…
「海外で、日本製の充電器って使えるの?」
「観光中に充電が切れてしまったら、どうすればいい?」って、気になりませんか?
スマホ以外にも、タブレットやデジカメ、電動歯ブラシなどなど、充電が必要なものは意外とたくさんあります。
でも、『日本と海外は電圧が違うから、日本製の家電を海外で使うと故障する』っていいますよね。
私も実際に、日本から持ってきたお気に入りのヘアアイロンを、そのままイギリスで使ったら、一瞬でショートして煙が出てきた怖い経験があります…。
「スマホが壊れたら嫌だから、変圧器を持っていくべき?でも電圧とかよくわからない…!」
と、困っているあなたに朗報です!
あなたの充電器、ちょっとした準備をすれば、変圧器なしで使えるかもしれません。
というわけで今回は、海外旅行中にスマホなどの家電・電子機器の充電器を使うために、知っておくべきことをすべてまとめました。
オススメの充電グッズや、先輩CAに教わったスマホ充電の裏技もあわせてご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
海外旅行中に充電器を使う準備【1】電圧をチェック
電圧が異なる海外で日本の充電器を使うためには、
- 充電器の電圧が対応していること
- コンセントプラグの形状が対応していること
の2点をクリアしていなければなりません。
まずは海外旅行に持っていく予定の充電器が、どの電圧に対応しているかという『対応電圧』をチェックしてみましょう。
対応電圧を確認せずに海外で使うと、故障の原因になったり、最悪の場合、爆発してしまうこともあるので気けてくださいね。
充電器本体に、Input(または入力・輸入など)と表示されているのが対応電圧です。
- AC100V:AC100Vの国でのみ使用可能。
日本国内向けなので、海外で使用する場合は、変圧器が必要なケースが多い。 - 100V-240V:100Vから240Vの電圧が使える国で使用可能。
変圧器が不要なケースが多い。
海外旅行の主な渡航先の電圧は、低いところで韓国・台湾の110V、高いところでイギリスの240Vなので、ほぼ100V〜240Vの間におさまっています。
つまり上の写真の充電器のように「INPUT:100V-240V」と表示されていれば、海外でも変圧器なしでそのまま充電器が使えることがほとんどというわけです。
そのため対応電圧が100V-240Vの家電・電子機器は、『全世界対応』や『ユニバーサル仕様』と呼ばれています。
最近のスマホ、タブレット、カメラや、PCの充電器は、ほぼ『全世界対応』になっているので、変圧器の必要性はほとんどないでしょう。
電圧が対応していない電子機器は変圧器が必要
先ほどの内容とは逆に、電圧が対応していない電子機器には、変圧器が必要です。
たとえばメーカーや製造年度が古いものの中には、電圧が全世界対応になっていないものもあります。
その場合は、渡航先の国にあわせた変圧器が必要です。
人気渡航先の電圧や変圧器の選び方については、こちらの記事で詳しくまとめられているので、海外で変圧器を使う予定の方は、ぜひ読んでみてくださいね。
ちなみに、ヘアドライヤーやヘアアイロンなどは消費電力が高いため、変圧器で電圧を変えても冷風しか出てこなかったり、故障してしまうことがよくあります。(私も経験済み^^;)
はじめから、全世界対応のものを持っていったほうが安心でしょう。
2000円台で、マイナスイオン付きのヘアアイロンも売れています。変圧器を買うより安上がりですよね!
海外旅行中に充電器を使う準備【2】プラグの形状をチェック
電圧を確認したら、次はコンセントプラグの形状をチェックしましょう!
日本は、タテ線2本穴のコンセントしか見かけませんよね。
アメリカなど、日本と同じコンセントの形状の国もいくつかありますが、実は国によっては、丸穴タイプや3つ穴タイプなどさまざまです。
ひとつの国の中で、コンセントのタイプが異なる場合もあります。
「やっぱり、日本の家電は海外で使えないの?」と、心配しなくても大丈夫ですよ!
プラグに変換アダプタ(変換プラグ)を付ければ、コンセントの形状が日本とは違う国でも使うことができます。
国名 | プラグタイプ | 国名 | プラグタイプ |
---|---|---|---|
アメリカ | A | 韓国 | C・SE |
ハワイ(アメリカ) | A | 中国 | C・SE |
グアム(アメリカ) | A | 台湾 | A・O |
カナダ | A | 香港 | B・B3・BF・C |
ロシア | C | タイ | A |
フランス | C・SE | ベトナム | A・C |
ドイツ | C・SE | フィリピン | A・B3・C |
スペイン | C・SE | シンガポール | B・B3・BF |
イタリア | C | オーストラリア | O |
イギリス | BF | ニュージーランド | O |
国によっては、同じ国内でも複数のプラグタイプが使われていることもあります。
心配な方は、事前に滞在先のホテルに確認しておきましょうね。
海外旅行にはマルチ変換プラグが便利
海外旅行用の変換プラグは空港でも買えますが、家電量販店やAmazonなどのオンラインショップで事前に購入しておいたほうが、断然お得です。
BFタイプ以外なら、100均でも売られていますよ。
ただ、よく海外旅行をする方や、周遊をする予定の方は、その度にプラグを買うのはちょっと面倒ですよね。意外とかさばりますし。
そんな方にオススメなのが、海外旅行用のマルチ変換プラグです。
このマルチ変換プラグなら、海外旅行の度に、プラグタイプを確認したり、毎回プラグを書いなおす手間がいりません。
とくに複数のUSBポートが付いているものなら、iPhoneとiPadなど、USBケーブルがついている電子機器を、一気に充電できてしまうので本当に便利ですよ!
オススメの海外旅行用マルチ変換プラグ
海外旅行ではひとつ持っていると便利な、USBポート付きのマルチ変換プラグ。
なかでも、とくにオススメのマルチ変換プラグをご紹介しますね!
マルチ変換プラグ【USBポート4つ付き】
USBポートが4つ付いたマルチ変換プラグです。
取り外すタイプなので、使わないプラグが場所をとりますが、価格が安いことがメリットです!
Evershop マルチ変換プラグ【USBポート4つ+type-c付き】
A/Oタイプ、Cタイプ、BFタイプ、世界150か国以上に対応している、マルチ変換プラグです。
USBポートが4つとType-Cもついているので、複数のスマホやタブレット、PCなどを同時に充電できる優れものです。
オマケでついてくる収納ポーチが、意外と使えます!
LUFT マルチ変換プラグ 【急速充電(クイックチャージ3.0対応)】
こちらもA/Oタイプ、Cタイプ、BFタイプのマルチ変換プラグです。
USBポートが1つと少ないにも関わらずオススメなのが、QC3.0ポートが付いていて、急速充電に対応していることです。
急速充電に対応した電子機器とケーブルであれば、なんとUSBの4倍で充電が可能です!
海外旅行であるあるの、「充電の時間が足りなかった・・・」が、回避できます(^^)
- 充電器の対応電圧
- コンセントプラグの形状
をご説明しました。
ここからは、上で書いた「充電の時間が足りなかった・・・」という時に、役立つ充電器【モバイルバッテリー】をご紹介します。
海外旅行にあると便利な充電器【モバイルバッテリー】
海外旅行では、携帯充電器である『モバイルバッテリー』があると、非常に便利です。
海外旅行中は、ホテルにいる時間より、外にいる時間のほうがずっと長いので、観光中にスマホの充電が切れそうになることもあります…。
日本なら、カフェやコンビニなどに駆け込むのも簡単ですが、勝手のわからない海外ではそうはいきませんよね。
そんな海外旅行中の充電切れの心配は、モバイルバッテリーを持っていけばあっさり解決です!
モバイルバッテリーは、海外旅行時に限らず、普段の生活でも必需品となりつつあるので、量販店などでも簡単に見つかります。
でも逆に、
「種類がありすぎて、どれを選べばいいのかわからない」という方も多いかと思いますので、モバイバッテリーを選ぶときのポイントを説明しておきますね(^^)
モバイルバッテリー選びのポイント
モバイルバッテリーを選ぶときに、必ずチェックするべきポイントは次の4つです。
- バッテリーの容量
- 充電のスピード
- 重さ
- PSE対応であること
では、ひとつずつ説明していきますね。
1.バッテリーの容量
モバイルバッテリーは、バッテリーの容量が多ければ多いほど、一度で充電できる量も多くなります。
容量が少なすぎると、1回ではフルチャージできないことがあるので気をつけましょう。
では、具体的にどれくらいを目安にすればいいのかを、iPhone XSとXperia XZを例に取って説明しますね。
iPhone XSのバッテリー容量は2,658mAh、Xperia XZは3,200mAhなので、フルチャージするためには、それぞれ端末と同量の2,658mAhと3,200mAh以上のモバイルバッテリー容量が必要になります。
ここで注意したいのが、表示されたモバイルバッテリーの容量が、まるまる充電に使えるわけではない、という点です。
バッテリーには通常『ロス』があるので、実際に端末の充電に使えるのは70%前後といわれています。
それをふまえると、最低でも4,000mAh、海外旅行に持っていくなら10,000mAhくらいあると心強いでしょう。
2.充電のスピード
旅行中は、できるだけスピーディーに充電したいですよね。
充電のスピードは、モバイルバッテリー本体に表示されている、入力(Input)と出力(Output)の数値でチェックできます。
- 入力(Input):モバイルバッテリー自体を充電するときの速度
- 出力(Output):モバイルバッテリーからスマホへの充電速度
入力:5V/2A、出力:5V/2.4A(iPhoneの充電器の出力は1A)くらいあれば、かなり快適に充電できるでしょう。
Quick Charge、PowerIQなどの急速充電に対応しているものなら、さらに短い時間での充電が可能です。
3.重さ
モバイルバッテリーは持ち歩くものなので、スマホと同じく、できるだけ軽くてかさばらないものがオススメです。
バッテリーの容量に比例して重くなっていきますが、最近は容量10,000mAhクラスでも、200g未満という超軽量モデルも見かけます!
4.PSE対応であること
2019年2月1日より、モバイルバッテリーは電気用品安全法(PSE法)の規制対象になり、国内で製造・販売される製品は、『PSEマーク』を取得することが義務化されました。
モバイルバッテリーが規制対象になった理由は、発火事故が多発したためです。安全のためにも、必ずPSE対応であることを確認しましょう。
モバイルバッテリーは飛行機への持ち込みルールに注意
海外旅行にモバイルバッテリー(リチウム電池)を持っていくときは、飛行機への持ち込み方法に注意しましょう。
先ほどもお伝えしたとおり、モバイルバッテリーは発火事故を起こす可能性があるので、預け荷物に入れるのはNGです。
そのかわり容量や個数の制限、持ち込み方法などのルールをクリアすれば、手荷物として機内に持ち込めます。
大切なのでもう一度言いますが、モバイルバッテリーは、絶対に預け荷物にいれてはいけません!!
モバイルバッテリーの機内持ち込みルールについては、以下の記事で詳しく解説されています。スーツケースを開けられたり、せっかく買ったモバイルバッテリーを没収されないためにも、しっかりルールを確認しておきましょう。
海外旅行にオススメのモバイルバッテリー
さきほど説明した4つのチェックポイントを基準にして、オススメの海外旅行用モバイルバッテリーをご紹介します。
「モバイルバッテリー選びで迷ったらコレ!」というほど、信頼の高いメーカーの商品ばかりなので、どれを選んでも、まず間違いはないでしょう!
Anker PowerCore 10000【世界最小&最軽量 】
- バッテリー容量:10,000mAh
- サイズ:約92 x 60 x 22mm
- 重量:約180g
- 出力:5V /2.4A
- 入力:5V / 2A
- PowerIQ・VoltageBoost搭載
- PSE認証済
『モバイルバッテリーといえば、Anker(アンカー)』というほど、安定した人気を誇るメーカーのベストセラー。
10,000mAh以上のモバイルバッテリーとしては、世界最小&最軽量モデルです!
Amazonランキング【バッテリー・充電器】部門でも、1位を独走中。
PowerIQとVoltageBoostで、充電スピードも申し分なしです。
Anker PowerCore 20100【大容量・2台同時に充電可能】
- バッテリー容量:20,100mAh
- サイズ:約166 x 58 x 22mm
- 重さ:約356g
- 入力:5V / 2A
- 出力:5V / 4.8A
- PowerIQ・VoltageBoost搭載
- PSE認証済
Anker(アンカー)が続きますが…
こちらのモバイルバッテリーには、なんとUSBポートが2つ!
2つの端末を同時に充電できるので、ひとによっては旅行荷物がひとつ減らせるのでは?
バッテリー容量は、iPhoneXSを5回以上充電できる20,100mAhで、重さも356gと許容範囲内。
大容量なモバイルバッテリーを探している方にイチオシです。
cheero Power Plus 10,050mAh【ダンボーモデル】
- バッテリー容量:10,050mAh
- サイズ:約95 x 62 x 22mm
- 重さ:約190g
- 入力:5V / 2.0A
- 出力:5V / 3.4A
- AUTO-IC機能搭載
- PSE認証済
cheero(チーロ)は、Anker(アンカー)と並ぶモバイルバッテリーの人気メーカーです。
特徴は、ご覧のとおりかわいいデザイン!
見た目のかわいさだけでなく、コンパクトで大容量、充電スピードも最速クラスと、充電器としても実力派。
国内メーカーなので、安全性にこだわる方にもオススメです。
接続された端末を自動検知して、それぞれの端末に対応した電流を流してくれるAUTO-IC機能付き。
海外旅行でスマホの充電器を忘れたときの対処法
スマホの充電器は、海外旅行出発のギリギリまで使うことが多いので、うっかり持っていき忘れることも!
そんなときは落ち着いて、
- まずはスマホを機内モードにして、バッテリーの消費を極力抑えましょう。
- 現地で充電器を購入しましょう。
ホテルによっては、スマホの充電器を貸し出してくれるところもあります。
ダメ元で聞いてみるのもありでしょう。(私が以前勤めていたホテルでは、iPhoneの充電器を2つ常備していました。)
スマホの充電器を買うときの注意点
充電ケーブルの『コネクタの種類』を間違えると使えないので、気をつけましょう。
- iPhone(iPhone5以降のモデル)は、Lightning
- Androidは、micro USBとUSB Type-Cのどちらか
が、主流です。
Andoroidスマホはmicro USBかUSB Type-Cを確認、iPhoneの Lightningケーブルは、必ずMFiロゴ(Made For iPhone、iPadの略)があるものを選ぶようにしましょう。
micro USBは2015年以前の端末に多く、上下決まった方向にしか差し込めない台形をしています。
一方、最近の端末に多いUSB Type-Cは、上下どちらの向きでも差し込める楕円形です。
【裏技】ホテルのテレビで充電する
スマホの充電器忘れでよくあるのが、iPhoneのプラグ部分をコンセントに差したまま、ケーブルだけを持ってきてしまったパターンです。
これは先輩CAに教えてもらった裏技なのですが、USB入力端子の充電ケーブルさえあれば、ホテルの部屋にあるテレビで充電できてしまいます!
テレビの裏を見ると、USBポートがいくつかありますよね?
そこに充電ケーブルを差し込めば、充電できるんです。
ただし、充電スピードはゆっくりなので、充電器(プラグ)を買うまでの応急処置くらいに考えておいたほうがいいでしょう。
海外旅行中にスマホの充電器を使う方法のまとめ
今回は、海外旅行中に充電器を使う方法について、詳しくお伝えしてきました。
海外旅行に向けて準備をしている方の、少しでもお役にたてたなら嬉しいです(^^)
もう一度、海外での充電で困らないためのポイントをおさらいしておくと、
- 充電器の対応電圧をチェック(100V-240Vなら変圧器不要)
- 渡航国にあわせた変換プラグを準備する(マルチ変換プラグがオススメ)
- モバイルバッテリーを持っていくと便利(10,000mAh以上の軽いものが◎・手荷物として機内持ち込み)
- 充電器を現地調達するときは、コネクタの種類に注意
変換プラグを準備するだけで大丈夫な場合が多いなんて、思ったよりずっと簡単ですよね。
空港や機内でもスマホの充電ができるので、充電器はスーツケースではなく、手荷物に入れておくと便利ですよ!
CA時代に何度もiPhoneの充電器をフライト先に持って行き忘れて、その都度買っていたら、うちが充電器だらけになったイギリス在住の元CA、柴田です。