「飛行機でPCを使って仕事をしたい!」
「家を出る前に充電するのを忘れたから、飛行機の中でスマホを充電したい・・・」
という方も多いのではないでしょうか?
PCや携帯電話、スマートフォン、タブレット端末といった電子機器を機内で充電できれば、飛行機の便利度はグッと上がりますよね。
昨今のニーズに合わせ、国内線でもぞくぞくと、コンセントやUSB電源が使え、機内でPCやスマホを充電できる航空会社は増えてきています。
そこで今回は、CAとして6年乗務しておりました「あい」が、各航空会社で異なる、機内のコンセント事情について、詳しくご紹介します。
この記事を読めば「自分が乗る予定の飛行機にコンセントはついてるの?」といった旅の不安を解消できるはずです!
目次
飛行機でもPCやスマホを充電できる
結論からいうと、飛行機の中でPCやスマホを充電することはできます!
飛行機の座席で、PCやスマホが充電できる『コンセントやUSB電源』、いわゆる『シート電源』。
この『シート電源』は、航空会社によっては飛行機の座席下や、シートTVの横に設置されていて、充電器やケーブルを繋ぐだけで誰でもカンタンに使うことができます。
シート電源の種類
飛行機内で使える電源の種類は、普通の家庭にある「ACコンセント」とスマホやタブレット端末に便利な「USB電源」です。
コンセントとUSB電源の2種類ついている飛行機もあれば、どちらか片方のみの飛行機もあるなど、航空会社によって内容はさまざまです。
「ACコンセント」で使えるプラグ形状は、日系の航空会社であれば当然、問題なく日本の電化製品(2ピンUSプラグ)を繋げて使用することできます。
また国際線では、便利な「ユニバーサルタイプ」のACコンセントを利用する会社も増えてきています。
世界各国のプラグが使える、便利なユニバーサルタイプのコンセント
国際線の飛行機で搭載されることが増えてきている「ユニバーサルタイプ」のコンセントは、世界各国のさまざまな形式のプラグに対応しています。
海外の電子機器のプラグでも、変換プラグなしに使用することができる便利なコンセントです。
ただし電圧は、航空会社によって制限があることが多いので、PCやスマホなど電圧可変式のアダプターをもつ機器以外を使用する場合は、ご使用機器の対応電圧にはご注意ください。
飛行機内のコンセントやUSB電源の設置率
国内線ではまだ決して高くありませんが、コンセントやUSB電源がついている飛行機は着実に増えてきています。
またコンセント・USB電源がある飛行機は、ANAやJALといった大手航空会社だけではありません。
それでは国際線と国内線に分けて、航空会社のコンセント事情について詳しく説明していきましょう!
国際線のコンセント装備率は高い
国内線より飛行時間の長い国際線では、座席にコンセントやUSB電源が装備されているタイプの飛行機は多いです。
USBから充電できる電子機器が多い現在では、世界の航空会社全体として、コンセントはなくてもUSB電源を備えた機材が増えている傾向にあります。
ですが中国や韓国といった短距離路線や、JALやANAのような日本の大手航空会社でも、一部機材ではコンセントもUSB電源も設置されていない飛行機も多いので、搭乗便によっては注意が必要です。
ANA
クラス・座席 | コンセントやUSB電源の有無 |
---|---|
ファーストクラス | ユニバーサルタイプのコンセントとUSB電源があります。 |
ビジネスクラス | 一部機材を除き、ユニバーサルタイプのコンセントとUSB電源があります。 ※B767の一部機材とB737−700は現在のところ設置なし。(主に中国や韓国といった短距離路線に使われる機材です。) |
プレミアムエコノミークラス | ユニバーサルタイプのコンセントとUSB電源があります。 ※プレミアムエコノミークラスの座席設定がある飛行機は、B787・B777・A380(2019年5月就航予定)のみです。 |
エコノミークラス | 一部機材を除き、ユニバーサルタイプのコンセントとUSB電源があります。 ※B767の一部機材とB737−700は現在のところ設置なし。(主に中国や韓国といった短距離路線に使われる機材です。) |
JAL
クラス・座席 | コンセントやUSB電源の有無 |
---|---|
ファーストクラス | ユニバーサルタイプのコンセントとUSB電源があります。 |
ビジネスクラス | 一部機材を除き、ユニバーサルタイプのコンセントとUSB電源があります。 |
プレミアムエコノミークラス | 「JAL SKY PREMIAM」シート導入機材(B787とB777)では全席コンセントとUSB電源があります。 「JAL SKY SHELL」シート導入機材(一部の中国路線のみ)は設置されていません。 |
エコノミークラス | 「JAL SKY WIDER」シート導入機材(B777・B787・一部のB767)ではコンセントがあります。 その他の機材では設置されていません。 |
またピーチやバニラ・エアといった日本のLCCでは、国際線の便においてもコンセント・USB電源ともに、現在のところ装備されていません。
ジェットスターやエアアジアなど、海外のLCCは使える飛行機も多いので、事前に各航空会社のHPで確認しましょう。
国内線でコンセントのある航空会社
国内線でコンセントやUSB電源のある航空会社は、以下のの4つの航空会社です。
- ANA
- JAL
- スターフライヤー
- スカイマーク
国内線はまだまだシート電源の設置率が高いとはいえませんが、時代のニーズに合わせ、各航空会社ではコンセント・USB電源の導入を進めています。
各社、飛行機の機材や座席クラスによって状況は異なります。それでは国内線航空会社のコンセント・USB電源の設置状況を見ていきましょう。
ANA
クラス・座席 | コンセントやUSB電源の有無 |
---|---|
プレミアムクラス | 一部の機材を除きコンセント・USB電源が設置されています。 B787・B777・A321・B737-800:両方あり B737-700:コンセントのみあり B767:※ なし |
普通席 | コンセント・USB電源がある座席はありません。 |
ANAは2019年度下期以降、国内線主力機のB777・B787で、コンセントとUSB電源の全席完備を順次展開していくと発表しています。
またB767・B737においてもUSB電源を導入予定とのことです。
JAL
クラス・座席 | コンセントやUSB電源の有無 |
---|---|
ファーストクラス | コンセント・USB電源がある座席はありませんが、モバイルバッテリーの貸し出しがあります。 ※モバイルバッテリーを使ってUSBケーブルが利用可能 |
クラスJ | エンブラエル190型機のみ全席コンセントがあります。 その他の機材ではコンセント・USB電源がある座席はありません。 |
エコノミークラス | エンブラエル190型機のみ、2席に1つずつコンセントがあります。 その他の機材ではコンセント・USB電源がある座席はありません。 |
スターフライヤー
全席(3席に2つずつ)コンセントあり。USB電源は一部の機材を除き設置されています。
※コンセントは3席に2つずつ。座席の間のひざ裏にあります。
※USB電源はスターフライヤー全10機中、6機は導入済み。
スカイマーク
一部機材を除き、全席コンセントがあります。USB電源はありません。
※一部機材は数機のみ。ほとんどの機材で全席にコンセントを導入済み。
ソラシドエア
新造機の「B-737 800 JA813X」にのみUSBポートがあります。
※なお、こちらに該当する新造機は、ソラシドエアが保有する13機中の内1機のみです。
コンセントやUSB電源のない航空会社
上記のANAやJAL、スターフライヤー、スカイマークの4社以外の航空会社では、国内線でコンセントのある座席はありません。
ピーチやバニラ・エアなどのLCCは、コンセント・USB電源のある座席はありません。
ジェットスター・ジャパンやエアアジア・ジャパンといった海外のLCCは、国際線ではシート電源を設置している座席もありますが、日本国内ではコンセントやUSB電源のある飛行機は現在のところありません。
モバイルバッテリーは機内に持ち込んで、スマホを充電できる?
シート電源のない飛行機に乗る場合、モバイルバッテリーを持ち込んで充電に使いたいと考える方は多いと思います。
結論として、機内にモバイルバッテリーを持ち込み、スマホやタブレットの充電に利用することができます。
ですが航空会社によって、ワット数や個数などに制限がありますので、使用するモバイルバッテリーが対応しているかは事前にご確認ください。
充電器やコード、スマートフォンの忘れ物が多くなっています。飛行機を降りる前に、忘れ物がないか、よく確認しましょう。
まとめ
誰もがスマホやタブレットをもつ現代のニーズに合わせて、コンセントやUSB電源といったシート電源の導入を進める航空会社が多い印象です。
国際線はもとより、国内線でも全席完備(一部機材を除く)のスターフライヤーやスカイマーク。
またANAは2019年下期に、普通席でもコンセントやUSB電源の全席完備を予定しているなど、大手航空会社もシート電源導入機材を増やしています。
仕事に使うPC、旅先で使うスマホやタブレット、移動中のお供のゲーム機。
「飛行機で移動中に充電を満タンにできたら・・・」と今まで何度思ったことでしょうか。
シート電源導入でますます便利になった空の旅。
今後さらに、コンセントやUSB電源がある航空会社は世界中で増えていくでしょう。