飛行機に乗っていて、耳がツーンと痛くなったり、詰まったようになったりすることはありませんか?
「毎回、あの耳の痛さに耐えるのがツライ!」
「耳が痛いので、なるべく飛行機に乗らないようにしているが、どうしても飛行機に乗る事情ができてしまい、気が重い・・・」
「飛行機ではいつも耳が痛くなるけど、耳抜きができない!」という方には、耳が痛くなりにくい飛行機用の耳栓もご紹介します。
この記事を読んでいただければ、次回から飛行機に乗る際も安心ですよ(^^)
まずは耳が痛くなる理由を知っておきましょう!
目次
耳が痛くなるのは気圧のせい
飛行中の機内は、地上よりも気圧が低く保たれています。
耳が痛くなるのは、この気圧差のせいなんです!
それならば、飛行機の気圧を地上と同じにすれば、耳は痛くならないわけです。
「わざわざ気圧を低く保たなくても、気圧を保ってくれればいいのに。」と思いますよね?
実は、飛行機が気圧を低く保っているのには、理由があるんです。
機内の気圧が低く保たれている理由
私たちは通常、1気圧のところで生活しています。飛行機が飛ぶ高度(約1万メートル上空)は0.2気圧ほどで、飛行機は普通の人は生きていけない場所を飛行していることになります。
そのため、機内では空気を加圧して0.8気圧(富士山の5合目あたり)に保っています。
この機内の気圧を1気圧にしてしまうと、私たちの体は楽になりますが、飛行機をもっと丈夫にする必要があるため、飛行機が重くなる→燃費が悪くなる→飛行機の運賃が高くなる。という連鎖が起こってしまうんです。
逆に0.5気圧にすれば飛行機の燃費はよくなりますが、私たちは苦しくて仕方がない状態になってしまうわけですね。
つまり0.8気圧というのは、「飛行機の燃費・安全性」と「人体に与える影響」を考えた妥協点なのです。
耳が痛くなる理由
気圧が変化すると、鼓膜の奥にある中耳の空気が膨張や伸縮をしようとします。
中耳と鼻の間には、普段は閉じている「耳管」と呼ばれる細い管があり、気圧が変化した際には耳管が鼻側から開くことによって、鼓膜の外側との気圧を等しくします。
耳が痛くなる原因は、この耳管がうまく開かないことで、鼓膜の内と外に気圧差ができてしまうことにあるんです。
耳が詰まったら試したい、耳抜きの4つの方法
それでは耳が痛くなる理由がわかったところで、実際に耳が詰まったときに試して欲しい、耳抜きの方法をお教えしますね!
耳抜きができないままでいると、最悪の場合、航空性中耳炎になることもあります。早めに対処する方法を知っておきましょう。
これらの症状がある場合は、飛行機に乗る前に医療機関を受診し、適切な薬を処方してもらいましょう!
1.ガムをかむ・アメを舐める
ガムをかんだり、キャンディを舐めたりすることによって、唾液が出ます。
その唾液を飲み込むことによって耳の閉塞感が解消することがあります。
同じ理由から、水分を取るのもいいですよ!
唾液や水分を飲み込んでもなかなか効果がない場合は、飲み込むときに鼻をつまんでもう一度トライしてみてください。
ぜひ、CAにリクエストしてくださいね(^^)
2.あくびをする
耳が詰まったときに、タイミングよくあくびが出ればいいのですが、そんなうまい具合にはいきませんよね。
でも大丈夫です!
あくびをする要領で、大きく口を開けてみてください。大きく口を開けると、耳の少し下のあごの付け根あたりが大きく動くと思います。
この要領であごを動かすことで耳抜きができる場合もあります。
3.鼻をかむ
鼻が詰まっていると耳が詰まりやすくなります。
優しく鼻をかむと、それがきっかけとなって耳抜きができることがあります。
点鼻薬と併用すると効果が高いので、花粉症や風邪気味だという自覚がある方は、耳鼻科で点鼻薬をもらっておくのが安心です。
4.バルサルバ法を試す
ちょっとしたコツが必要ですが効果がもっとも期待できるのが、バルサルバ法という耳抜きの仕方です。
- 鼻をかむ
- 息を軽く吸い込み、口をしっかり閉じる
- 鼻をつまむ
- 口の中の空気を耳の方へ送り込むようにする(鼻に空気を入れるイメージ!)
- 唾を飲み込む
この方法は耳に圧力がかかるので、やりすぎは厳禁です!耳の方へ送り込む空気は、「優しく・ゆっくりと」がポイントです。
お子さんや赤ちゃんは耳の仕組みも不完全のため耳抜きがしにくいと言われています。
実際、機内で耳が痛くて大泣きしているお子さんを何度も目にしました。
小さい子にはバルサルバ法はできませんし、赤ちゃんならなおのこと、こちらの思い通りにいかず、心配になってしまうかと思います。
赤ちゃんや小さいお子さまには、飛行機の降下中、何かを飲ませるのが(授乳やジュースなど)1番いい解決方法です!
飛行機用の気圧変化対応耳栓を使う
この記事を読んでおられる方の中には、「すでに耳抜きは試してきたけど、一向に効果がない!耳抜きができない・・・。」とお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方にもおすすめなのが「飛行機用の気圧変化対応耳栓」です。
普通の耳栓とはちょっと違うハイテクな耳栓なんですよ!
下の比較表を見ていただければ、その違いがおわかりいただけると思います。
一般的な耳栓 | 飛行機用耳栓 | |
---|---|---|
価格 | 低価格 | 1,000円程度 |
気圧変化に効果 | × | ○ |
遮音性 | ○ | △ |
素材 | 柔らかい素材(長時間使用可) | ゴムのような弾力(長時間使用には不向き) |
飛行機用の耳栓は値段が少し高めですが、その効果は抜群です。
飛行機に乗っていると、よく耳が痛くなるというあなたは、一度試してみる価値はあると思いますよ!
イヤープレーン
ネットで700円前後、空港では1,000円程度で購入できる飛行機用の耳栓です。
やわらかいシリコン製の耳栓で、耳が痛くなりにくく、耳の中にねじ込むようにして装着します。
何回でも使えそうな丈夫な耳栓ですが、耳栓の中のフィルターが詰まってしまうと効果がなくなるので、旅行一往復分の使い捨てです。
騒音もさほど気にならない程度まで軽減できる優れもの!
Sサイズもあるので、3歳以上のお子さまや耳穴の小さい方も安心して使えます。
サイレンシア フライト エアー
イヤープレーンとさほど値段は変わりませんが、洗えば何度でも使える飛行機用耳栓です。
何度も飛行機に乗る機会がある場合にはとても便利ですね!
イヤープレーンより、少し硬めの素材ですので長時間の使用では耳が痛くなるかもしれませんが、基本的に離着陸時の使用がメインなので、さほど心配することはありません。
サイレンシア フライト エアーにもSサイズが用意されています。
イヤープレーン | サイレンシア フライトエアー | |
---|---|---|
サイズ | 普通サイズ・Sサイズ | 普通サイズ・Sサイズ (イヤープレーンよりサイズ感が大きめ) |
質感 | 柔らかめ | 硬め |
耐久性 | 一往復のみの使い捨て | 洗えば何度でも使用可 |
大きさの比較 | イヤープレーン S < サイレンシア フライトエアー S < イヤープレーン レギュラー < サイレンシア フライトエアー レギュラー |
個人的には上の表の通り、何度も使える「サイレンシア派」ですが、どちらを使用しても満足できる耳栓だと思いますよ(^^)
特殊な耳栓なので、販売されているところが限られています。
Sサイズはとくに店頭にない場合もありますので、ネットなどであらかじめ購入しておくことをおすすめします。
飛行機用耳栓を使うタイミング
飛行機用の耳栓の使い方のポイントは、そのタイミングです。
耳が痛くなるのは、飛行機の離陸時と降下時ですので、そのタイミングに合わせて飛行機用耳栓を使いましょう。
とくに耳が痛くなりやすいのは、飛行機の降下時です。
飛行機の状態 | 耳栓の状態 | 耳栓着脱のタイミング目安 |
---|---|---|
飛行機出発〜離陸 | 装着する | 飛行機が動き出してから、シートベルトサインが消えるまで |
航行中 | 外しても良い | |
降下開始〜着陸 | 装着する |
|
着陸〜駐機場到着 | 外す | 着陸後のアナウンスが始まる頃には、はずしても大丈夫。 |
まとめ
いざ飛行機に乗ってみて耳が詰まった時に、耳抜きの方法を知っているか知らないかでは、気の持ちようが違いますよね(^^)
念のため耳抜きの方法を、もう一度まとめてみます!
- ガムを噛む・アメを舐める
- あくびをする
- 鼻をかむ
- バルサルバ方を試す
それでもやっぱり耳がつまる人にとって、飛行機用の耳栓は、本当に心強いアイテムになります。
お値段がちょっと高いので、購入を躊躇されていた方もいらっしゃるかもしれませんが、この記事を読んで実際に試していただけると、その良さがわかるはず。
耳が痛くなるという不安がなくなるだけで、次の旅行が数倍楽しめるようになりますよ!