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国際線乗り継ぎ(トランジット)は、預けた荷物の扱い方に注意!

はじめて国際線の乗り継ぎ便を利用する場合、

「荷物は途中の乗り継ぎ地で、預け直さないとダメ?」
「預けた荷物は、最終目的地でちゃんと受け取れるの?」

など、預け入れ荷物の扱い方に対する疑問や不安がある方も多いはず。

この記事では、実際に国際線の乗り継ぎを、何度も利用した経験のある編集部の佐藤が、

  • 予約前に確認すべきこと
  • 飛行機に乗る前にすべきこと
  • 乗り継ぎ空港ですべきこと

など、飛行機の乗り継ぎ便を利用する際に、事前に知っておくべき情報を丁寧に説明していきます!

前もって記事の内容を頭にいれておけば、当日は安心して飛行機に乗ることができますよ♪

国際線乗り継ぎ便の種類

国際線の乗り継ぎ便を利用する場合、フライトは次の3種類に分けることができます。

  1. 最初から最後まで同じ航空会社「Connecting Flight(コネクティング フライト)」
  2. 別々の航空会社が共同で運行「Code Share(コードシェア)共同運航便」
  3. まったく別々の航空会社

それぞれ詳しくみていきましょう!

同一航空会社を利用

同一航空会社を利用するなら、最初から最後まで同じ航空会社を使って、目的地まで移動します。

たとえば成田からソウル経由の乗り継ぎ便を利用して、ホノルルに入る場合は、成田 ⇒ ソウル⇒ ホノルルの全行程、すべて大韓航空を利用して移動することができます。

共同運航便(コードシェア)を利用

コードシェア便を利用する場合、違う航空会社同士が共同運行している便を使って移動します。

同じ例でいくと、成田 ⇒ ソウルをデルタ航空で。ソウル ⇒ ホノルルを大韓航空とデルタ航空のコードシェア便で移動できます。

別々の航空会社を利用

文字どおり、まったく別々の航空会社で最終目的地まで行くパターンです。

日本からヨーロッパや南米などの長距離フライトの場合、これに該当するケースが多くなります。

国際線乗り継ぎ便の荷物の扱い方

国際線で乗り継ぎ便を利用した場合、預けた荷物を乗り継ぎ地で受け取るかどうかは、利用するフライトの種類で変わってきます。

ここからは、「同一航空会社」「共同運航便(コードシェア)」「別々の航空会社」を利用する場合の3パターンに分けて、くわしく説明していきます。

同一航空会社を利用する場合

最終目的地まで同じ航空会社を利用する場合、乗り継ぎ時に荷物を預けなおす必要はありません。

なぜなら最初にチェックインするカウンターで「スルーチェックインサービス」を受けることが出来るからです。

スルーチェックインサービスとは?

スルーチェックインサービスとは、出発空港で最終目的地までの複数区間の搭乗手続きを一括して行うもので、乗り継ぎ時に荷物を預けなおす必要がなく、『最終目的地で』受け取ることができるサービスのことをいいます。

はじめて乗り継ぎ便を利用する人は、このサービスがあるフライトを予約できれば一番安心ですね♪

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利用する乗り継ぎ便にスルーチェックインサービスがあるかどうかは、予約時に確認できます。くわしくは、続く記事内で紹介しますね♪

共同運航便を利用する場合

共同運航便(コードシェア)を利用する場合、訪れる国や利用する航空会社によって扱いが違うので、ハッキリとわけることはできません。

たとえばアメリカを経由して乗り継ぎをした場合、コードシェア便を利用しても、乗り継ぎ先の空港で一旦荷物を受け取って預けなおす必要がある場合もあります。

ですので最初にチェックインする時に、自分の荷物が経由地で預けなおす必要があるのかどうか、必ず確認しましょう。

別々の航空会社を利用する場合

別々の航空会社を利用する場合、乗り継ぎ先の空港で荷物を受け取り、また預け入れをする必要があります。

「はじめて訪れる国で、しかも言葉がわからないのに、また荷物の預け入れができるか不安・・・」

そう思われる方もたくさんいると思います。私もはじめての時は、同じような不安でいっぱいでした(^^;)

でも乗り継ぎの航空会社のカウンターに、荷物と搭乗券のコピーなどを持っていけば、無事に荷物の預けなおしができますので、どうぞ安心ください。

続く記事では「予約時」「飛行機に乗る前」「経由地」でそれぞれすべきことを、わかりやすく順番に説明していきます!

旅行の予約前に確認すべきこと

飛行機のチケットを取る前に、あるいは旅行会社にツアーを予約する前に、

  1. 乗り継ぎ時間は余裕をもってあるか
  2. トランジットビザが必要かどうか

を必ず確認するようにしてください。

予約する便に「スルーチェックインサービス」があれば、荷物を最終目的地まで運んでもらえるので、スルーチェックインができるかどうかもチェックするといいと思いますよ(^^)

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パックツアーなどを利用する場合は、旅行会社が事前に注意事項としてあげてくれますが、個人で飛行機のみのチケットを予約される場合は、とくに注意が必要です。

乗り継ぎ時間に余裕があるか?

予約する前に、乗り継ぎ時間はどれくらい余裕があるか、必ず確認しましょう。

空港によっては、空港内でかなりの距離を移動する場合がありますし、航空会社によってターミナルが違うこともよくあります。

また、飛行機は当日の天候によって遅延する場合もあります。

もし次のフライトまでに時間の余裕がない飛行機を予約してしまうなら、当日万が一のことが起きた場合、あわてて荷物をピックアップしなければならないかもしれませんし、最悪の場合、間に合わなくなる可能性もあります。

そうならないためにも、ぜひ余裕のあるスケジュールを組みましょう!

トランジットビザが必要かどうか

乗り継ぎ地で荷物の預けなおしをしなければならない場合、国によってはトランジットビザ(通過査証)が必要になります。

というのも経由空港で一旦、入国手続きをしてからでないと、荷物の受け取りができないからです。

空港から出ずに乗り継ぎのためだけに数時間滞在する場合でも、トランジットビザが必要な場合もありますので、事前にしっかり確認をしましょう。

トランジットビザについて、詳しくは以下の記事をご覧ください(^^)

トランジットビザ

トランジットビザとは?乗り継ぎでトランジットビザが必要な国と申請マニュアル

2019-05-17

最初のチェックインの時に確認すべきこと

旅行当日、国際線の最初の飛行機に乗る前に、チェックインカウンターで次の2点を確認しましょう。

  1. 預け入れ荷物は、途中の経由地でピックアップが必要かどうか
  2. バゲージクレームタグの行き先はどこか

この2点をしっかり確認することで、預け入れ荷物に関係するトラブルを防ぐことができます。

経由地で荷物の預けなおしが必要かどうか

ここまで説明してきたように、1つの航空会社だけで乗り継ぎをした場合、最終目的地まで荷物を運んでもらえますが、別々の航空会社で予約した場合、経由地で荷物をピックアップする必要があります。

自分がこれから乗る飛行機は、経由地で荷物の預けなおしが必要かどうか、必ず確認しましょう。

バゲージクレームタグの行き先を確認する

バゲージクレームタグ

バゲージクレームタグ

荷物を預け入れる場合、「バゲージクレームタグ」が発行され、それぞれの荷物に付けられます。

バゲージクレームタグとは、上の写真のようにスーツケースや荷物に付けられるシールのことです。

バゲージクレームタグには、荷物の行き先が書かれていますので『自分の荷物がどこまで運ばれるか』を念のため確認しましょう。

経由空港ですべきこと

いよいよ経由地に到着しました!経由地で荷物を預けなおす必要がある場合、当日はこんな流れで進んでいきますよ。

入国審査荷物を受け取る荷物のチェック経由空港で次の航空会社にチェックインです。

ではもう少しくわしく説明していきますね(^^)

入国審査後に荷物を受け取り、次の航空会社へ

経由地に到着後、Immigration(入国)を目指しましょう。※トランジットビザが必要な国の場合、係員にビザを渡します。

入国審査を受けた後、Baggage Claim(荷物受け取り)で荷物を受け取り、荷物チェックをします。

そのあと到着出口から出て、次の航空会社にチェックインします。これで完了です!

いかがですか?

順番を頭に入れておけば、意外とスムーズにいけそうですよね?(^^)
※スルーチェックインサービスが適用される場合は、経由地での荷物の預けなおしは必要ありません。

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経由地に到着後は、自分の時計を日本時間から現地時間に合わせるのを忘れずに!

そのままにしておくと、時差が生じて飛行機に乗り遅れてしまう可能性もあるので注意です。

こんな場合、荷物はどうする?

ここまでで、国際線の乗り継ぎ便を利用した場合の荷物の扱い方について、基本的な情報をご説明してきました。

ここからは応用編で、『こんな場合、荷物はどうしたらいいの?』という疑問に答えるべく、実際に乗り継ぎで起こりそうな場面を想定して考えてみたいと思います。

乗り継ぎ便が2つ以上ある場合

日本からヨーロッパやアメリカ、南米方面へ行く場合など、ロングフライトで乗り継ぎ便が2つ以上ある場合、経由するすべての空港で必ず、次の空港で荷物の預けなおしが必要かどうか、確認しましょう。

またその都度、荷物のバゲージクレームタグの行き先も、必ず自分で確認してください。

国内線と国際線の座席クラスが違う場合

たとえば大阪からエコノミークラスで成田 ⇒ 成田からビジネスクラスでNYの飛行機を利用する場合、国内線と国際線では座席クラスが異なります。

その場合の、荷物の扱い方はどうなるのでしょうか?

結論からいうと、当日乗り継ぎの場合に限り、乗り継ぎ空港までの国内線も、国際線と同じ手荷物の個数と重量が無料で預け入れられます。

ただし日付が変わって乗り継ぐ場合は、乗り継ぎ扱いにならないので注意が必要です。

なぜなら翌日に乗る分は、乗り継ぎではなく新規の搭乗とカウントされるからです。

自分が乗る予定の飛行機は、当日にすべての乗り継ぎが完了するかどうか、今一度チェックをしてみてくださいね。

万が一荷物が出てこなかった場合

当日まさかのロストバゲージ(荷物行方不明)になった場合は、どうしたらよいのでしょうか?

まずは気持ちを落ち着かせて、航空会社のカウンターに行き、スタッフに荷物が出てきてない旨を伝えましょう。

そのあと手荷物紛失報告作成書を発行してもらい、保険会社へ連絡します。

ロストバゲージの被害を補償してくれる『航空機寄宅手荷物遅等費用保証特約』が付いている保険なら、ロストバゲージによって本来買う必要がない物を購入する際の費用を、上限付きで補償してくれます。

海外では想定外のハプニングが起きる可能性がありますので、海外旅行保険には加入されることをおすすめします!

まとめ

国際線の乗り継ぎ便を利用する際の荷物の手続きを、『予約前』『最初の飛行機に乗る前』『経由地で』それぞれ確認すべき点をご説明してきました。

最後に乗り継ぎ便を利用する際の注意点についておさらいしましょう!

  • 予約前に、乗り継ぎ時間は余裕を持ってあるか確認
  • 当日チェックインカウンターで、経由地で荷物の預けなおしが必要か確認
  • バゲージクレームタグの行き先をしっかり確認

以上の注意点をしっかり頭に入れて、楽しい海外旅行を満喫してくださいね!

ADVISORこの記事を監修した人

Asumi

元ANA客室乗務員。高知県出身。
大学在学中に友人とバックパックでヨーロッパ一周など、これまで仕事を含め、旅した国は25ヵ国。結婚後1年間は沖縄の石垣島で過ごし、3児の母。
元客室乗務員としてのホスピタリティと、その豊富な旅行経験をもとに、トリップアテンダントでライター・監修者として活動。

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