海外旅行の持ち物リストを作っていて、「海外旅行に保険証とか免許証って持っていくべきなのかな?」と、疑問に思ったことはありませんか?
旅先で大切な書類をなくしても嫌ですし、できるだけ不要なものは持って行きたくないですよね。
身軽な旅がモットーな私としては、『不要なものは置いていく』という考えに大賛成です!
では保険証は、海外旅行に必要なのか、不要なのか?
学生時代から数え切れないほど海外旅行をしてきて、恥ずかしながら、海外旅行保険にも何度かお世話になった経験からお答えすると・・・
- 海外では日本の健康保険証は使えない
- 海外旅行中に持ち歩きたいのは、海外旅行保険の保険証(保険証券)
- それでも健康保険証も、海外旅行に持っていくべし!
これから、その理由を詳しく解説していきたいと思います!
目次
海外で持ち歩くべきは、海外旅行保険の保険証券
日本の保険証は海外では通用しないので、海外旅行中に必要になることはまずないでしょう。
その代わりに持っていくと便利なのは、海外保険の契約内容や証券番号が書かれた『保険証券』です。
でも、ここで新たな疑問が生まれます。
「保険証券の原本を持ち歩かなければならないの?コピーでもいいの?」
「保険証券がないと、補償が受けられないの?」
結論からいうと、契約しているという事実さえあれば、保険証券がなくても補償を受けることはできます!
ただ保険が必要になったときに、証券番号や緊急連絡先がわからないと、本人確認に手間取ってしまうことがあるので、保険証券があると心強いでしょう。
緊急時にバタバタあわてたくないですよね?(^^;)
保険証券は、保険会社が販売する海外旅行保険を契約した場合、通常3日〜1週間程度でハンドブックなどの書類一式と一緒に郵送で届きます。
原本を持ち歩く必要はないので、旅行中はコピーでOK!万が一に備えて、日本の家族にコピーを1部渡しておくと、さらに安心ですね。
しかしクレジットカード付帯の海外旅行保険や、インターネットを通して契約した場合には、そもそも保険証券が送られてこないこともありますよね?
先ほどもお伝えしたとおり、保険証券はなくても補償を受けることは可能です。
「それでも、やっぱり紙で持っておきたい!」という場合は、海外保険の保険証券を請求することができるので、その方法を説明していきます。
クレジットカード付帯の海外旅行保険の場合
クレジットカード付帯の海外保険の場合は、保険証券がありません。
保険の契約内容や緊急時の連絡先は、クレジットカードが届いたときに同封されている書類や、カード会社のウェブサイトで確認できます。
電話で資料請求をすることも可能ですが、1週間ほどかかるので時間に余裕をもって請求しましょう。
「証明するものがないと、ちょっと心もとない・・・」
「そもそも本当に保険に入っていることになっているのか不安・・・」というあなた!
実は、クレジットカード付帯の海外旅行保険でも、保険加入証明書(付保証明書)を請求するという方法もあるんです。
請求方法は電話のみで、遅くとも出発の2週間前までに申請することをすすめているところが多いようです。
よく混同されがちですが、付保証明書は、保険に加入していることを証明するための書類で、留学やビザの申請時などに必要になります。
対応している言語は会社によって異なるので、英語以外の言語で付保証明書を発行してほしい場合は、保険会社・クレジットカード会社に電話で問い合わせてみましょう。
クレジットカード付帯の海外旅行保険チェックポイント
クレジットカード付帯の海外旅行保険を利用する場合は、次の4点を必ず確認しましょう。
- 自動付帯か利用付帯か?
- 補償金額は十分か?
- 補償期間は十分か?
- 同行者が全員カバーされているか?
1つずつチェックポイントを解説していきます。
1.自動付帯か利用付帯か?
クレジットカード付帯の海外旅行保険には、持っているだけで保険が適用される『自動付帯』と、交通費など、旅費の一部をそのカードで支払うことで適用される『利用付帯』の2種類があります。
もちろんお得なのは、クレジットカードを持っているだけでいい『自動付帯』ですね!
2.補償金額は十分か?
海外旅行でもっとも重要視するべきは、傷害治療費用と疾病治療費です。つまり海外旅行中に事故や急病でかかる医療費のことです。
それぞれ300万円以上の補償枠があれば、とりあえず安心でしょう。
死亡・後遺障害の補償の例外を除けば、クレジットカードの補償額は合算になるので、海外旅行保険が付帯したクレジットカードを2枚以上持っていくというのも賢い方法です!
実は、クレジットカードを複数枚持っていくべき理由は他にもあるので、下の記事もチェックしてみてください♪
3.補償期間は十分か?
クレジットカード付帯の海外保険は、通常出発から90日間、もしくは60日間です。
旅行期間がそれ以上の場合は、注意しましょう!
またカードによっては、旅費の一部にカードを使用してから90日間、もしくは60日間というものもあります。
その場合、現地で交通費をカードで支払うことで、補償期間が延長されるという裏技を使うことができるので、自分のクレジットカードの補償期間を確認しておくことをおすすめします。
4.同行者が全員カバーされているか?
クレジットカードによっては、18歳以下の家族も被保険者になる家族特典が自動的についているものや、ついていないもの、またはオプションで特典がつけられるものなどがあります。
旅行の同行者全員が保険にカバーされているかどうかを、必ず確認しておきましょう!
保険会社の海外旅行保険の場合
保険会社が販売する海外保険旅行を契約した場合、通常、3日から1週間ほどで保険証券を含めた書類一式が郵送されます。
郵送が間に合わなかった場合や、インターネットからの契約で書類の郵送サービスがなくても大丈夫です!
インターネット上の契約内容や緊急連絡先が書かれたページをプリントアウトすれば、保険証券の代わりになります。
プリンターがなければ、スマホのスクリーンショットでもOKです。
最近は、クレジットカード付帯の海外旅行保険の内容が充実してきているので、保険会社が販売する海外旅行保険を契約する人も減っているようです。
ほとんどの方が、クレジットカード付帯の保険で十分だと思いますが、保険会社の代理店で契約する保険にもメリットがあります。
クレジットカードによっては含まれていないことが多い、航空機遅延保険や歯医者にかかったときの費用、旅行事故緊急費用、病気による死亡など、必要に応じて保険をテイラーメイドできるという点です。
またグループで旅行するときなどは、人数契約できるグループ契約を利用すると、よりお得ですよ(^^)
日本の健康保険証もあると安心
繰り返しになりますが、海外では日本の健康保険証が使えません。
それでも私は、健康保険証を海外旅行に持っていくことをおすすめします!
その理由は次のとおりです。
健康保険証が必要になるとき
海外旅行は家を出発した時点から始まっています。空港までの移動が長い場合は、前泊するという方もいるでしょう。
その移動中に、具合が悪くなって病院にかかることも無きにしもあらずです。
とくに小さなお子さんと一緒の場合は、発熱だけでも念のために受診しておきたい、ということも珍しくないですよね。
もちろん、あとで還付の請求をすることもできますが、海外旅行前には痛い出費ですよね・・・
保険証はかさばるものでもないので、転ばぬ先の杖として持っていくと安心です。
健康保険証は、海外旅行先では使わないので、貴重品と一緒にホテルの金庫などに保管しておきましょう!
健康保険が海外の医療費に適用される?
海外で支払った医療費に日本の健康保険が適用される、という話を聞いたことがる方もいるのではないでしょうか?
「だったら海外旅行保険がなくても大丈夫なんじゃないの?」と思いますよね。
日本の健康保険が使えると言っても、健康保険証を見せれば自動的に3割負担というわけではありません。
『海外療養費制度』といって、帰国後に海外での医療費の一部を請求できるようになっています。
でもここで注意したいのが、実際に支払った治療費に対しての補償というわけではないということです。
『海外療養費制度』を利用する場合、海外で実際に支払った金額ではなく、日本で同じような治療を受けた場合の治療費に換算して、そこから7割が給付されます。
その際、現地で受けた治療の内容説明や領収書、そして、それらの書類の日本語訳が必要になりますが、翻訳料などは自己負担です。
海外療養費制度については、『全国健康保険協会』のウェブサイトを参照してくださいね。手続きに必要なフォームも、こちらからダウンロードできます。
海外、とくにアメリカの医療費は、保険なしでは破産してしまうほどのレベルなので、海外旅行保険だけは絶対に入っておきましょう。
「海外旅行にはクレジットカードが必要な理由と注意すべき4つのこと」でニューヨークでの医療費の例が紹介されているので、目安にしてみてください。
万が一に備えて持っていきたい書類リスト
海外旅行先でのアクシデントに備えて、以下の書類を持っていけば万全です!
- 海外旅行保険の保険証券(コピーでOK)
- 海外保険のハンドブック
- 健康保険証
- 運転免許証
- 戸籍謄謄本
それぞれ、どんなときに必要になるのかを解説していきますね(^^)
海外旅行保険の保険証券
海外旅行先での事故や急病、持ち物の盗難などのアクシデントが発生したときに必要になります。
原本はなくても大丈夫なので、保険証券のコピーを持ち歩きましょう!
海外保険のハンドブック
海外旅行保険の契約時に送られてくるハンドブックには、緊急時の連絡先や補償を受けるための手順などが詳しく書かれているのでスーツケースに入れて持っていくと便利です。
ハンドブックに同封されている、保険金請求書(保険の請求をするときに必要になるフォーム)や、連絡先カード(お財布に入れられるサイズ)は、保険証券のコピーとあわせて携帯していると、いざという時に役立ちます。
健康保険証
空港までの移動中のアクシデントに備えて、持っていきましょう。
スーツケースは、ロスバケといって、紛失してしまうことがたまにあるので、飛行機では手荷物に入れて持ち込むのがおすすめです。
海外旅行先では使わないので、ホテルの金庫などに保管しておきましょうね!
運転免許証
運転免許証は、海外旅行先でレンタカーを借りる場合はもちろん必要ですが、運転をする予定がなくても持っていきましょう。
パスポートをなくしてしまったときに、日本へ帰国するための一時的な許可証(渡航書)を発行するための身分証明書として活躍します。
普段は使うことがないので持ち歩かず、ホテルの金庫に保管。飛行機へは手荷物として機内持ち込みしましょう。
パスポートを紛失した場合の手続や必要書類については、こちらの記事で詳しく説明していますよ!
戸籍謄本・抄本
渡航書を申請するとき、運転免許証の代わりに6か月以内に作成された戸籍謄本もしくは抄本を身分証明書として使うことができます。
運転免許証を持っていない方は、念のために持っていくと安心ですよ(^^)
また日本に帰らずに他の国への旅行を予定している方は、帰国のための渡航書ではなく、旅行先で新規にパスポートを申請したい場合もあるでしょう。
その際にも、6か月以内に作成された戸籍謄本(抄本)が必要になります。
海外旅行に持っていきべき保険証のまとめ
今回は、海外旅行に保険証を持っていくべきかどうか、という疑問にお答えしました。
結論をまとめると、
- 海外旅行に持っていくべきは海外保険の保険証券
- 保険証券はコピーでOK
- 健康保険証は海外では使えないが、空港までの移動での非常事態に備えて持っていると安心
海外旅行中は、なにごともなければラッキーです!でもなにかあってからでは、取り返しがつきません。
出発前に、海外旅行保険の補償内容をしっかりチェックして、万が一に備えた書類を準備していけば、安心して海外旅行が楽しめますよ。
イギリス在住の元CA、柴田です(^^)